新たな世界へ移行する、その直前。
ゴロクは、2人の新人、シェク人女性のバーサーカーと、グリーンランダー男性のリーバー奴隷を前に、密談を進めていた。
「つまり、今までの全ての戦いは……
世界を「修理」するための戦い、などというのは、偽りだったと……」
「次元ポータルは願いを汲む。ま、確かにセバンテやトゥエル達は元いた世界に戻れたんだろうがね」
「だが、世界を修復するため、「修理屋」に任務を与えていた……などと言うのは大嘘だ」
「クッ…… こんな事だろうと思ったぜ。
都市連合が征服する。そうこの世界の未来は定まっている、などと言いながら、実際世界征服を実行したのは他ならぬ俺達自身だからな」
「ヘッ、オクランを見なよ! 神なんて野郎が、積極的に人類を救うはずがねーだろ?」
「フン、我らがこうして集められたと言う事は、かくあれかしと祈られたという事なのだろう?」
「俺達同様に…… これまで苦しめられて来た世界達が、揃って声を上げているのだろうな。
無慈悲な観測者のゲームを、ここで終わらせろ、と」
「任せな、ゴロク。
俺達は、そのために集められてるんだからな!」
「後は、我らに任せるがいい」
そして、最終検証と称し、チームD7は、人類最後の希望、都市連合さえも討ち果たす。
世界は血の海に沈み、多くの都市が滅んだ。
残された「支配者」は、トレーダーズギルドだけ。
観測者が望んだ通りに、世界を影から操る黒幕、ロンゲンの支配する世界が訪れる。
残された剣士達の力で「人間の世界」を守り抜けるように、世界が平穏を取り戻せるように、チームD7は祈り、願った。
だが、ロンゲンの手先であるヤムドゥが「観測対象」、つまり、プレイヤーキャラクターに混じった事で、次元ポータルは彼の願いをも拾ってしまう。
クロト達の世界でそうであったように、当シリーズの世界観の中では、彼らトレーダーズギルドの背後にいるのは……
ポータルが作動し、次元スライド現象が発生したのは、最終検証を終えた後である。
もう、第二帝国を阻むものは無い。
そのお膳立ての下で、新たな世界が構築される。
ビートルハイブの女王を殺し、黒い魔物が大発生した後のスライドで、ミストグールが大発生する世界が生まれたように……
次元ポータルは、スライド前の世界を反映する。
観測者がロンゲン達に干渉し、約束された未来として用意したのは……
Kenshiプレイ日記 シーズン4
第8期
第二帝国が攻めてくるMOD編
4-8-01「繋がる世界達」
GO WEST MODも、第2帝国MODも、どっちも一度プレイしてみたかった念願のMOD。
過去のブログ内二次創作設定では、ロンゲンは第二帝国と繋がっている。
GO WESTでトレーダーズの世界を生み出してから、第二帝国の世界へと繋げる……
その筋書きのためには、この順番でなければならなかった。
もっと早くこのMODを紹介して、より広く知られるようになれば……と、思っていたのだけれど、やはりこの大作MODは早くから皆の注目する所となり、瞬く間に人気MODとなって行った。
多くの動画で紹介され、お膳立てに時間を掛けている間に出遅れた感すらある。
第二帝国が攻めてくるMOD
プレイを進めていくにつれ、第二帝国の世界侵略が激しくなり、次第に難易度が上昇して行くという、バニラより厳しめの、熟練プレイヤー向けのMOD。
MOD作者様による追加セリフや文書系アイテムによる世界観構築も素晴らしく、「新たな本編」としてガッツリ楽しめる事請け合い。
町の支配状況の変化で建物のリセットも発生しやすいようなので、シーズン4最後となるこのプレイに合わせ、是非とも導入したかった、というのもある。
そのラストを務めるチームD8には、新たな縛りルールを設定する。
チームD8のスタートは、検証回を終えた場所、「世界の果て」、マシニスト本部からとなる。
ひとまずマシニスト達に話し掛けてみるが、特に変化は無い。
情勢が逼迫して来れば変わって来るかもしれないが、今の所はバニラ通りか。
と、なると…… まずは、装備を整える所から。
MOD装備は無くなってしまったが、幸い、最後の検証で3人分、三振りのメイトウが手に入っている。
そこに、チームD7が世界の果てを殲滅した時に手に入れた黒バックパック(中)を加え、ひとまず見れる格好には整えられる。
コートの質が悪いので、早く着替えたい所だが。
……そう、この世界にいるのは、この3人だけ。
いかに難易度の上昇するMODとは言え、チームD7の2年生・1年生の全員が揃っていたのでは、その持ち味を活かす事が出来ない。
しっかりこの大作MODを楽しむためにも、チームのリセットが必要だった。
ロールプレイ的には……ヤムドゥがポータルに願い、次元スライドに細工をしたのだと考えよう。
本来誰も残らないはずが、次元ポータルに依らず、名無しの者でなく「既に存在を確定させている」彼らが転生したからこそ、僅か3人だけでもこの世界に送り込む事が出来た、と、そういう事にしようか。
まずは、そんな彼らをあるべき姿に戻す事から始めなければ。
うーん…… ここから一番近い外科医は……
東に向かい、グレートデザートまで抜けなければならないか。
シェクと義足の混じった現状でホーリーネーション領を通るのは危険からなぁ……
ワールズエンドの門から斜面を下り、東側に出る。
ホーリーネーション北端の農村地帯をかすめるようにして、砂漠を目指して走りだすと……
早速、出たな!
第二帝国の侵略、その最底辺の徘徊部隊。
スラル軍団である。
僅か3人とは言え、前記の終盤をチームAとして戦ってきたバーサーカーがいるのだから、負ける事はあるまい。
リーバー奴隷の方もそれなりに育っている。
が、片足が廉価義足の上、ステータスも10台の反乱農民の少年に関しては、完全にお荷物。
旅に出たばかりの現状で乱戦に及んで手傷を負いたくない。ひとまず隠密してやり過ごしたい所なのだが……
が、しかし、七期では隠密を殆ど使っていない。真っ昼間に、終盤加入のこの3人がやり過ごせるはずもなかった。
初戦闘が始まる。
やはり、敵はMODの最底辺部隊であり、苦戦はしない。
武装も貧弱で、ヴェンジのスラルより戦いやすい。
前記ラストのフェニックス戦で偶然手に入った、メイトウ・パラクロの力もあり、サクサク倒して行ける。
しかも、一度倒せばパーツ(電子部品)を抜いてトドメを刺せるのがありがたい。
少年のダメージも許容範囲。
農村に立ち寄る必要はないか。旅を続けよう。
戦闘を避け、東へ進み続ける。
彼、彼女らにも、それぞれ思う所がある。
特に少年は、このエリアを通って砂漠に向かう所に感じ入る何かがあるようだ。
おっと、バーサーカー女史だけは懸賞金が残っているのか。
気を付けなければ……
前記のホエイトには万単位の懸賞金が掛かっていたが、見咎められる事はなかった。
インポートを挟んで世界が変わって、今度の世界ではどうなるのか……
スロートの町に到着。
ここに外科医はいたかどうか……
都市内拠点設備はあまり整っていなかったはず。
うーん、やっぱりここではダメか。
皮防具を製造する設備は残されているが、鍛冶スキルを持った者はいない。
荷物を整理し、すぐに先を急ぐ事にする。
ショーバタイへ。
少年は街を行き交う人々を見つめ、誰かの姿を探しているようだったが、その誰かは見つからなかったようだ。
ここで、1万cat支払いシノビ盗賊団と同盟。軍資金はたっぷり300万あるので問題無し。
そして、ギルドの外科医がX-セルを用いた施術を行い、彼らを本来の姿に戻す。
ナンバー95:クロコ
ナンバー96:マスター
ナンバー97:クロト
第二帝国の野望を打ち砕き、ループする世界を断ち切るため、彼らチームD8の戦いが始まる。
<続く>
縛り内容
メンバー
クロコ :シーズン1主人公 現状チーム最強 刀使い
マスター :シーズン2主人公 機械特効の鉈メイトウ使い
クロト :シーズン3主人公 ステ15以下の若輩者 刀使い