ダスト盗賊討伐に向かうはずが、道中第二帝国に襲われ、惨敗してしまうチームD8。
ダメージは深く、移動前に休息を挟まざるを得ない。
「クッソ…… 射手さえいなけりゃ、もっと戦えたのによ……」
「フン、弓を使うのは何も我らだけではない。分かっていた事だろう」
「僕達も、もっと強くならないと……」
「30点。器用度上げのためとは言え、武装が刀に偏りすぎているのも問題ですよ」
4-8-07「vsダストキング」
あまり悠長に回復を待ってもいられない。
ある程度治った所で、早々に寝袋を畳んで出発する。
「せめて足が完治してから、ではないのですか? クロコさん」
「いやぁ、この辺りは昔からよく知ってるんでね……」
「この辺りでゴロゴロ寝転がってちゃ、いつ野盗に襲われるか分かったモンじゃないのさ」
本拠点を目指し、ボーダーゾーンを東へと走る一行だったが……
その進路上に、この塔は位置している。
「目の前まで来てしまったが、さて、我らがリーダー様はどうするつもりかな?」
「タイマンなら、ダスキン程度に負けやしねぇ。
後は、どう戦うか、だな……」
「フン、やる気は充分か」
岩陰に寝袋を敷き、回復の済んだクロコとマスターのみで戦いを挑む。
サッドニールを見張りに立て、クロトとシルバーシェイドは足の治療に専念する。
敵の接近に気付いたら即座に逃げられるようにしておきたい。
クロコとマスターも、無駄な戦闘を避け、闇に乗じて慎重に敵の砦へと歩みを進めていく。
「大人しくしていろ。ここで無駄な体力の消耗は避けねばならん」
「それくらいは弁えてるってーの」
夜になれば、敵の砲手が休む。それがこの砦の弱点だ。
夜陰に乗じてゲートを開き、敵陣内部に潜入。
クロコは猛然と塔の内部へと躍り込む。
「おらぁ!! これでも喰らえやぁ!!」
ダストキングを瞬殺。
一瞬でKOし、担いで走り出す。
「後は任せい! 貴様は先に行け!」
「悪ぃけど、そうさせてもらうぜ!」
ここで2人揃って走っても、背中から斬りかかられるのみ。
マスターが敵を挑発し、囮となり、クロコを安全に逃がす事に専心する。
「さて、あの女はもう行ったな。ならば、好きにやらせてもらうとしよう」
マスターは屋内に出て、武器をメイトウ・パラディンクロスに持ち変える。
「射手が多いのが厄介…… ならば!」
マスターは敵砦の正門脇の地形を使い、敵前衛をまとめて叩き切れる位置に陣取る。
こうすれば敵の射手が誤射する確率も上がる。
「とは言え、ほっとく訳にもいかないからね!」
駆け戻ってきたクロコが、マスターを狙っている射手に斬り掛かり、援護する。
マスターは無事自身を追って来た敵の大半を始末。
射線の通らない壁際に隠れ、自己治療を行う。
「戻ってくるのが早すぎる! ダストキングはどうした?!」
「ハハッ! 心配しなさんな、クロトに預けて来ただけだからさ!
さあ、あんたはそこで休んどきな! 後は俺の仕事だ!」
夜が明け、砲手が任務に戻っている。
安全に撤退するためにも、防壁上に乗り込んで叩き斬っておく必要がある。
「要らぬ世話を焼くでないわ、シェク娘!」
こうなればもう敵には数の優位も無い。
大暴れし、叩き切るだけ。
「腕を上げたんじゃないの? マスターさんよー」
「フン、依代の経験値差があるからと、その上から目線、気に食わん」
防壁上の敵を片付け終えた後……
塔内に残っていた敵を倒し、制圧を完了……
「くっ…… 無念……」
制圧完了間近にマスターが力尽きて倒れるが、戦闘は無事終了する。
食料は豊富にあるが、宝石武器は無し。
トレハンの成果は微妙。
それよりも、ここに来た本来の目的が大事だ。
スタックの町で仲間を集めるために必要な人材……
この世界でもダスト盗賊の手で捕らえられている、彼を仲間に加えるのが、今回の一番の目的。
「まさか、チャブスが実在し、あのような役割を果たすとはのう……」
「何を言ってんのか分からんが、歓迎するぜ、爺さん」
ナンバー100:キャット
医療と科学の心得があるが、ド底辺のステータス。
今期は基礎訓練に割く時間を多く取る事になりそうだ……
疲れ果てたマスターにはダストの寝床て休んでもらい、クロト達を呼び寄せ、残党狩りを進める。
倒れた敵が相手なら、今のシルバーシェイドでも悠々と経験値を稼げるだろう。
一通り治療が終わった所で、ダストキングを拉致し、砦を離れる。
「はっはっは、大勝利大勝利! 今回はあんたのお陰で上手く戦えた!
気分がいいねぇ!礼を言うぜー!」
「フン、今はチーム、だからな……」
防壁上の敵ももう起き上がっては来ない。
問題なく撤収を完了し……
ごく少数の第二帝国のスラルとの戦闘もあったが、無事本拠点へと帰り着く。
ダストキングを檻に入れた後、回復タイム入り。
まずは、キャットの装備を整えていく。
前世での仕事は酒職人。
クロトに代わって料理担当になってもらうとしようか。
ダストキングは……
どの国にも引き渡し可能。
いずれスタックにジャンパー達を勧誘に向かう必要があるのだし、またセタの所に連行して引き渡すとしようか。
その夜、ダスト盗賊の襲撃を受けるが……
この程度はもう恐れる必要は無いだろう。
シルバーシェイドとキャットの負傷にだけ気をつけて、正面から攻撃を仕掛けるる
今回はサッドニールも刀ではなく、重武器を使って戦う。
ようやく攻撃が当たるようになってきた。
これからは相手を見て使い分けるとしようか。
問題なく殲滅完了。
今期のプレイは正義路線。急所くらいは治療してから放置しておく事にする。
まあ、誰にやられたのかは分からないが、何人かはその後死体になって発見される訳だが。
料理番をキャットと交代したクロトは、刀鍛冶の練習を開始する。
いずれ、前世同様、刀鍛冶に専任するトレップを勧誘する事になるのだが、スキルを持つ者は複数いても構わないだろう。
一番コストの低いクラフトで、場所を取らない脇差を量産。これが一番だ。
サッドニールにはもう初期訓練は必要ない。
後は、シルバーシェイドとキャットに、攻撃スキル14になるまで棒振り訓練をしてもらう。
初期訓練を終えたキャットには、農業も担当してもらう。
サッドニール1人ではサボテンの収穫が追いつかない。
と…… 六人に増えた拠点暮らしが一段落した所で、現在のステータスを見ておこう。
クロコは攻撃も60に到達。
バーサーカーとしての素地から、刀以外の武器も一通り使えるのがありがたい。
マスターもそれを追い上げているが、リーバーとバーサーカーのステータス差がモロに数字となって出ている。
血ルビー製の武器の防御ペナルティは大きい。
そのため、クロトももう防御スキルだけは一人前に成長しつつある。
既に盾役が板につきつつあるサッドニールは、驚きの防御急成長。
挑発+防御態勢はいい修行になったようだ。
シルバーシェイドはまだカカシ訓練中。
部位耐久も低いので、いつ事故が起きるか、怖い時期だ。
キャットはとりあえずカカシで攻撃14まで上げただけの状態。
全体的に、耐久面に大きな不安がある。
クロコとマスター以外、全員筋トレから始めた方がいいのではないだろうか……
と、まあ、チームD8の現状はそんな感じだ。
クロコのかつての仲間達をスタックまで勧誘に向かう前に、もう少し修行期間を取る必要があるだろう。
この世界は、第二帝国の兵団で満ち満ちているのだから……
<続く>
縛り内容
メンバー
クロコ :シーズン1主人公 現状チーム最強 刀使い
マスター :シーズン2主人公 機械特効の鉈メイトウ使い
クロト :シーズン3主人公 武器鍛冶修行中 刀使い
サッドニール :シーズン1メンバー 盾役修行中 農業担当
シルバーシェイド:シーズン3メンバー まだ訓練中
キャット :シーズン1メンバー 料理+農業担当