ブラックドラゴン忍者首領・ディマクとブザンの身柄を確保。
チームD8の四人は本拠点へと帰還する。
「足は大事無いか、少年」
「あ、はい。クロコさんの持ってきた添え木のお陰ですね」
「添え木なんざ、あんま使った事無かったけど、あればあったで便利なもんだな。
大体の場合はその場で長期療養に入っちまうからなぁ」
「我も、旅慣れてから以降、そこまで追い込まれる事は滅多になかったな」
「機械にはそもそも不要……」
4-8-06「スタック潜入」
足を痛めたクロトと共に、そのまま無事本拠点に帰還。
拠点の檻にディマクとブザンをぶち込んで……
四人はぐっすりと眠る。
全快まで持って行って……
さて、こいつらをどう処理するか。
突き出すにはHN領に向かわなければならないが……
「俺はシェクだし」「僕は義足が…」「自分はスケルトンだ」
「我が行くしかない、か。仕方あるまい」
ディマク・ブザンをかつぎ、四人は再び出発。
ボーダーゾーン経由で、最寄りのHN都市、スタックを目指す。
その前に、ボーダーゾーンのウェイステーションに立ち寄る。
転生した仲間がいないかどうか、チェックしなければ。
おお、ここにも「ろくでなし」の姿が。
やはり、こいつらが難易度漸増システムのためのNPCなのかな?
そして、酒場の一階にはめぼしい人材は一人もいなかったのだが……
「70点。ちょっと遅かったですね」
「貴方は!! てっきりスワンプにいるものだとばかり!」
彼の出現地点は結構ばらける印象がある。
予想外に、ここで加入となった。
ナンバー99:シルバーシェイド
サッドニールよりはマシだが、やはり酒場系の仲間はモブ系NPCより水準が低い……
なぁに、その方が育て甲斐があるってもんだ。
前期のような、余剰装備を持ち歩くスペースの余裕は無い。
しばらくはシルバーシェイドにはボロ装備で凌いでもらおう。
一応、武器だけはクロトのサブ装備の脇差を渡しておいた。
不安は残るが、このまま先へ進む事に。
西に進み、ハブに到着。
(前期の影響で小屋が防壁外に足されている)
ここにも、ろくでなし。 危ない所をふらふら歩きやがって……
本拠点に引き返さなかったのは、ハブにならある程度余剰装備が残されていたような気がしたから、でもある。
「90点! やはりハイブ用防具を着込むと落ち着きますな!」
防具箱、武器箱、保管箱から熟練品を引っ張りだし、シルバーシェイドに装備。
軽く旅支度を整えて、そのまま出発。
カカシで鍛えてから、とか言っていたらいつまで掛かるかも分からないので、このままスタックを目指す事に。
まあ、流石にこの距離なら交通事故もそうそう起こるまい……
道中は自動移動に任せず、監視体制を強化して進むとしよう。
と、早速出たな……
第二帝国がボーンドッグの巣を襲っている。
地味に攻撃25もあるので、あまり大群とは戦いたくない所。
賞金首をかついでいる今はスルー。避けて通る事に。
それじゃ、シェクと義足とスケルトンとハイブのメンバーは山陰で隠密で待機、と……
マスター単身で、HNの町に潜入!
真っ先に、セタにブザンを引き渡す。
(往復して、後にディマクも引き渡している)
偽りの教典に歪められた祖国の姿に複雑な心境になるマスターではあったが、今回は討伐抜きの世界平和が目標。
大人しく友好度を稼いでおく。
(勢力との友好&敵対縛りは、今期のルールに含まない)
引き渡しが済んだ後、酒場でコピー元と出会いつつ、クロコの代わりに人材チェック。
ここでは、新たに仲間候補3名の姿を確認。
クロコの仲間、ジャンパー
レイ
トレップ
以上3名を確認。
彼女らは転生前の記憶は持っているが、マスターの事は誰だか分からない。
勧誘するには、面識のある人物を連れて来るしかないのだが……
クロコも、サッドニールも、スタックの町に連れて来るのは危険すぎる。
今は諦めるしかない。
他に、吟遊詩人とセイントの姿もあったが……
詩人とは面識が無いし、セイントの方も種族違い。魂は別人の物だ。
うーん、しかし、細かい事は覚えていないが、ジャンパー、レイ、トレップ、セイントって、シーズン1でもホリネ領で出会った面々ばかりのような気が……
案外固定配置だったりするのだろうか?
と、ここで山陰待機組が襲撃を受ける。
一瞬ヒヤリとしたが、相手は飢えた野盗。
新人混じり、かつぎ状態のままでもウエトー相手なら問題は無いか。
しかし、ここは通り道になり得る、という事で……
少し離れた山陰に移動。
おや、また別の戦闘の気配がする……
カメラを飛ばすと……
早くも、第二帝国の徘徊部隊が1段階パワーアップ。
ステータス20~40か…… 一気に強くなったなぁ……
おや、今度はスタックの町まで攻め込まれ始めたか。
既に門を突破され、砲台まで攻め込まれている。
負けはしないだろうが、ここは少し手伝ってやるか……
倒れたパラディンを治療。
直接戦闘でも援護。
倒したスケルトンはCPUひっこぬきでトドメを刺せるようだ。
武器はMOD製の「残骨刀」。こいつらは貫通性能常備って事だな…… やだね~
スタックの防衛を終え、ブラドラ幹部2名の引き渡しを終え、さあ次はどこに向かおうか。
モングレルに行けばアーク達シーズン4主人公チームを仲間に出来るが、今フォグマンの谷に挑むのは無謀が過ぎる。
かと言って、ホリネ領に踏み込むのも危険……
ならば、シーズン1メンバーと面識があり、ホリネ領も往来可能な、あの男に会いに行くしかあるまい。
次の目標が決まった。
ダストキングタワー攻略だ!
スタックからの帰り道に丁度いい。
あそこなら現有戦力で攻め落とせない事もないはずだ。
と、移動を開始して早々、飢えた野盗に絡まれる。
丁度いい訓練相手だ、と、クロコとマスターは先に行かせ、クロト達だけで相手をする事に。
装備差のお陰もあり、悠々と戦う事が出来たのだが……
戦闘終了と同時に、カメラ手前側、プレイヤーにとっての死角から突然姿を現す者があった。
第二帝国のスケルトン兵!!
今のクロト達では太刀打ち出来ない相手!
振り返ると、当然、こうなっている。 一体だけという事はあり得ない。
運動能力の低い3人ではとても逃げ切れない。
慌ててクロコとマスターを呼び戻す。
少しの間持ちこたえられればいい。坂の上に陣取り、抜刀。
戦闘を開始する。
奴らはこっちの命を奪う行動を取りはしない。死なない程度に負けられればそれでいいのだ。
マスターとクロコが追いつき、乱戦が始まる。
刀使いの多い現状では厳しい戦いになるが、マスターは機械特効のメイトウ持ち。
押し切れるといいのだが……
旗色は良くない。
クロト達だけでなく、マスター、クロコも苦戦。
ステータス30台相手に、やけに手こずる……
ああ、そういう事か! 奴ら、射手を連れてやがったか!
サッドニールとシルバーシェイドは斜面に押し込まれた挙げ句、転落。
いや、これはこれで丁度いいかもしれない。これなら大勢から殴られる形にはなるまい。
クロコとマスターに任せてしまった方が効率良く戦えるはず……
(効率良く戦えましたか……?)
なんと、真っ先にKOされたのは切り札であるはずのマスター!
続いてシルバーシェイドも気絶。崖を転がり落ちていった先で起床。
彼は今が一番死にやすい時期だ。その場で隠れていてもらう事にする。
数で圧倒され、クロコも戦いづらそうだ。
岸壁に押し付けられる形で、急斜面を登ってしまっている。
火力は、クロトが20程度で、
クロコが30程度、か。
相手の方が格下で、メイトウを使ってもこの程度……
やはり刀はこういう時に火力が出ない!
とうとうクロコが倒れ、マスターもまた殴り倒され、勝ちの目はもう無い。
後はどう負けるか、だ。
こうなったら、残るクロトとサッドニールにも早めに倒れてもらいたい所。
おお、サッドニールが一人倒した。
度に出るのに鈍足では困るので重武器は置いてきた。刀でちくちく刻んで、なんとか一体。
すかさずCPUを抜いてトドメを刺しておく。
おや…… いつの間にか、敵は野生動物に気を取られてこちらから離れていたか。
ならば、とサッドニールで仲間の治療を開始するが……
目ざとくこちらに勘付き、すぐに戻って来てしまった。
いかんぞ。
このままでは、目覚める度に起き上がり中に殴られ続ける悪循環になりかねない……
と、言うワケで、サッドニールにはまた損な役回りを与えざるを得ない。
敵を引きつけ、一人クロコ達から離れるように遠くへ走って行く。
いずれ追いつかれる速度で。
充分に距離を取った所でダウン。野盗も巻き込まれて殴り倒されている。
これでバッチリ…… 敵は別の相手を見つけたのか、そそくさと離れて行った。
ふう、これでようや綺麗に負けられた。
うーん、ここまで手こずるとは思っていなかった。
今後も射手混じりが基本となると、生半可な戦力では太刀打ち出来なくなっていくぞ、これは……
頭数を増やして戦力化するのは急務かもしれない……
っとぉ! ええい、余計な事をしやがって! この野盗めー!
前期と違ってバックパックに余裕がないから、メシ持っていかれるとそこそこ困る!
「腕が折れてようが…… てめーらにゃ負けねーよ!」
死んだふりを解いたクロコ、怒りの一撃で野盗をKO。
全員を止血し、ようやくの起床。
さあ、撤退……だが…… 足の状態も良くない。
今すぐ本拠点まで逃げ帰るというワケにも行かないようだ。
この上で野生動物との戦闘になれば命に関わる。
生肉を回収したい欲をぐっとこらえて、その場をそろりそろりと去る。
戦闘の気配がまだ近い。隠密状態のまま、慎重に撤退。
視線が完全に切れている事を確認した後、少し離れた岩陰で回復タイムに入る。
やれやれ…… 敵はまだ一段階しか強化されていないというのに、今からこれでは先が思いやられるぞ。
本当に、今の縛りルールのままで戦い抜く事は出来るのだろうか。
分かったつもりでいても、まだこのMODの世界を甘く見ていたのではないか。
ジワリと焦燥感に駆られつつ、次回へ。
<続く>
縛り内容
メンバー
クロコ :シーズン1主人公 現状チーム最強 刀使い
マスター :シーズン2主人公 機械特効の鉈メイトウ使い
クロト :シーズン3主人公 まだまだ戦力不足 刀使い
サッドニール :シーズン1メンバー 盾役を務められるよう修行中
シルバーシェイド:シーズン3メンバー 加入したてでまだまだ貧弱