それから…… 銀河はなかなか動かなかった。
ヒッスマ+エキニャン連邦は、予想通りジソリアンを連邦に勧誘。準加盟国となった。
こちらも、パカ院とパカ院2による連邦「銀河知性体連邦」にウィニングを準加盟国で勧誘。
なんとかウィニングを連邦に正規加盟させようと色々試すが、限界まで態度値を稼いでも受諾値が10ほど足りず、断念せざるを得なかった。
パカ院2はまだ属国なので、こちらも独立させて連邦加盟国を水増ししようとも目論んでみたものの、なぜかパカ院1が2の加盟を拒絶。
なんでや…… 種族も志向も政治も何もかも同一なのに……
あまりに国力が低すぎて反対されているのか???
なんせ、
独立させてもすぐ音を上げてしまうくらいだしなぁ……
一方、排他主義のスレパノーは唯一どことも組まないまま。
が、なんと、ウチとマブダチなはずのウィニングがジワジワと親密さを増していき、
防衛協定まで結んでしまった。
うーん…… ウィニングを信用しすぎるのもマズイかな。
結局どことも一心同体になれていない悲しみ……
それからも平和な時間は長く続き、だんだんと操作する事も少なくなり、計画通りの退屈なプレイが続いていく。
スレパノーとジソリアンがあまりにも空気なため、「東の2国」とセットで認識する程度に関心が薄れてしまう。
どっちがどっちで、どこと仲良かったんだっけ……? と言った具合の油断が発生していた。
しかし、どの国ももう領域を広げる事が出来ない状態で、ジワジワと外交関係は揺らいでいく。
宿敵宣言が飛び交い出し、険悪な関係が発生し始めていたのだが……
とにかくボーッとずぼらな研究生活を送っていたパカリ院は、その辺りの動きをしっかり把握できていない。
この、
スレパノーがエキニャンに出した宿敵宣言……
これが情勢を動かし始めるきっかけである事に、パカ院はまだ気付いていない。
「まあ、宿敵宣言なんて日常的に飛び交うもんだし?」
エキニャンもスレパノーに宿敵宣言を返し、
ヒッスマがそれに続き、
スレパノーは狂ったように諸外国に宿敵宣言を出し続ける。
あら、
ウチにも来たか。
「ま、防衛協定を結んだ相手国のマブダチに襲い掛かって来る事は無いだろう。国境閉鎖だけして放っておけ」
次第にキナ臭さを増して行くスレパノー方面に、パカ院はまだ無警戒だ。
「我が国の領域の片隅に原始種族を発見しましたよ!」
「それはめでたい! 啓蒙して仲間に加えなくては!」
「あ、実装したの忘れてましたが、ジャンプ試験は成功ですね」
「よしよし、いいぞいいぞ」
「テラフォーム候補が見つかりましたが、まだウチの技術では無理ですねぇ」
「課題が増えるとか、燃えるな! 研究を進めるぞ!」
「結晶生命体の駆除に成功! 未知の領域確保ですよ!」
「調査船だ! 即座に調査船を送り込め!!」
エキニャンに政変があり、受容志向に変化。
パカリ院への態度もやや軟化。パカ院、およびパカ院2両国と移民協定を結んでくれるようになった。
うむうむ、良い傾向だ。
以降、パカリとエキニャンは交流を深めていく。
エキニャン人が自国の民に加わったため、
海洋型惑星に人を送り込む事が可能になった。
これで所有惑星がまた増えるぞ!
独立させた「パカリ学習院」も独自外交を行うくらいに成長。
って、ん??
ウィ=ジラキ王国???
ウィニングに政変でもあったのか… いつのまにか名前が変わってるじゃないか。
あれ? 別に国家志向変わってないな… なんで変わった??
ま、いいか。
特に関係が変わった様子も無いし、大丈夫みたいだな。
次第に増していく楽勝ムード。
そんな、気の緩み切ったタイミングで、ついに……
スレパノーがジソリアンに宣戦布告。
あれ? どっちがどっちだっけ……
えーと……
スレパノーがウィニング改めウィズラキと防衛協定結んでて、ジソリアンは連邦「準」加盟だから仲間の援軍無し、か?
などと、確認を怠ったまま、他人事の戦争が続いていくのだが……
次回へ続く。