うっかり味方と開戦してしまったパカリ研究院だったが、ちゃっかり国土を広げ、うまい具合に立ち回って停戦。
属国「パカリ大学院」も随分と大きく育ってきたが、面積に反して星系密度が低いため、そこまで国力が高いワケでもない。
北のジソリアンに戦争を仕掛けた側のスレパノーは……
ご覧の有様で風前の灯。
星系は飛び地がまだ他にもあるが、惑星は僅か２つまでに減った。
ジソリアンの手で切り取られた属国、「スレパノー同盟」は……
今の所態度－２０。
贈り物で簡単に上げられるし、期待できる線だ。
一方、ボコボコにされて致命傷を負ったスレパノー本国は……
－２３５ 相変わらずだな、お前ら……
彼らは狂精神。こちらは狂物質。力関係に屈して折り合いを付けるくらいなら死を選ぶ、と言った所か。
そんなスレパノーに肩入れしてパカ院と一戦交えてしまったウィジラキは……
まだ＋１８１もある。 殴り合っても笑顔で肩を組める間柄だなぁ……
Civと違って戦争の恨みを延々引きずらないのはありがたい所だ。
今後ともよろしく頼むよ。
んで、まだ2358年だけど、
パーク『銀河の守護者』を取得。
エンドゲーム対策をなぜ今取るかってーと…… 外交補正のためですな。
新スレパノーを一気にたらしこみ、ウィジラキを悪いお友達から切り離してやらねば！
新スレパノーはすぐにも態度を軟化し、「受容」＋２０ に。
すると……
あれ？？？
君達、ジソリアンの属国じゃなかったのか……？
それじゃ、遠慮なくパカ院の一員になってもらおうかな……？
「排他」持ちの彼らに取っては苦痛ではあるようだが、無事保護国化を受け入れ、連邦の準加盟国にもなってくれた。
よしよし。
そうして、外交交渉をチクチク進めつつ、戦後の国境整備や、損耗した艦艇の補充等々を進めていたが、パカリ院本国の方も慌ただしくなってくる。
前回、原始種族である砂漠の民「クバブ」を啓蒙して仲間に加えたワケだが、彼らは砂漠型惑星に適応した種族。
今まで開拓出来なかった星に送り込み、入植地を増やせるようになった。
入植して獲得した新しい惑星は、惑星を一つしか持っていない「パカリ学習院」にプレゼント。
残る惑星も、そろそろテラフォーミングで住めるように作り変えていく頃合い。
乾燥型は砂漠に作り変えてクバブ人を、凍結型は海洋に作り変えてエキニャン人を送り込む。
船舶建造の合金が枯渇する中、空前の開拓ラッシュが始まる。
国内はますます発展。国外にも仲間が増えた。
それでも、まだウィジラキは風前の灯火状態のスレパノ本国と手を切ってくれないし、連邦に参加してもくれない。
スレパノーもまた、このままでは諸外国に侮辱と宿敵宣言を出し続け、滅んで行くだけ。
「うーむむむ、どうすればウィジラキを銀河から孤立させずに済むのか……」
「悪いお友達がいるのが問題なワケですよね」
「ん？ そうだが…… あぁ…… 「それ」は国是的にどうかと思うんだよな」
「もう、宣戦布告は経験済みでしょ？ 毒喰らわば皿までの精神で行きましょう」
どうせ首を縦に振ることは無いと知っていながら、属国化を通告。
これを受け入れなかった事を事由とし、パカリ院は死に体のスレパノーに宣戦布告を行った。
スレパノーの残存戦力は約6000
これに、一星系だけ割譲せずに残した修理基地を拠点とし、パカ院14000の艦隊が殴りかかっていく。
まずは軽く敵艦隊を一蹴。
かすり傷の修理の後、南の星に襲いかかり、ロボット兵を降下させて占領。
すると、
あら？
陸軍使って星を占領しちゃうと、従属国化はできないのか。
まだまだ仕様の分かってなかった所が結構あるなぁ……
ま、いいや。
ロボット兵も中々優秀だし、このまま敵母星も制圧しちゃいましょう。
「こんにちわー 開国してくださーい」
敵本星はまさに「柔らかい喉元」。
防備らしい防備も無く……
敵本星に侵略ロボット兵団が降り立ち、あっという間に蹂躙。
大きく荒廃させる事なく、素早く占領出来た。
こうして全ての惑星を失い……
スレパノー、滅亡。
当然、スレパノーと防衛協定を結んでいるウィジラキとも再び戦火を交えていたのだが、そちらの国境は十分に備えをし終えていたため、被害らしい被害は無かった。
彼らも戦っている最中にスレパノーと距離を置き始めていたくらいだ。
ウィジラキとはまた戦後も仲良くやっていけるだろう。
スレパノー本国跡地の周辺はこの有様。
ズタボロの今、このまま独立させても上手く生きていけまいし、新スレパノーとの摩擦も生まれるだろう。
星系を全て確保。ステーションを全て建設。付近の惑星に入植者も送り込み、犯罪を撲滅、快適度を回復、失業者ゼロ、と完璧な状態に仕上げた後……
そこでようやく属国化。
スレパノ人の手に彼らの星を返してあげる事にした。
「いいんですか、院長？ あのいけ好かない連中を独立させちゃって」
「国家志向が合わないからこうなっただけの事。種として憎んでいるワケではないよ。
開国しないなら棍棒でオトモダチにしてしまえばよろしい、と、つい最近ヌメヌメした教本で教わったばかりだしな」
銀河地図、ドン。
スレパノー北部はジソリアンの手で独立し、今やウチの属国。
スレパノー南部はパカリ院の手で独立し、今やウチの属国。
スレパノーを丸ごと手に入れつつジソリアンの成長はゼロという、理想的な決着である。
「ウチも広くなって来ましたねぇ」
「三都市縛りとか言ってたのは何だったのか感」
「技術、軍事、国力、いずれもブッチギリの一位ですからね」
「関係マイナス国家ももういない。ここから先はのんびりしたいものだな」
2388年。
パカ院は銀河の６割近くを手に入れていた。
平和主義連邦との仲も良好。
この銀河に「覚醒帝国」は存在しない。
このまま、2500年に向けて何事も無く進行していくのであろうか？
この団結した宇宙で、エンドゲームを迎える事はできるのだろうか？
次回へ続く。
