人類同士が醜い争いを続けていく中、ついに銀河最強の勢力にまで成長してしまった第二帝国。
彼ら「断固たる殺戮機械」が次に牙を剥くのは、ラクサラ国。
スケルトン軍団と連邦が激突する頃には手遅れになっているのではないか……
そんな恐怖を覚えざるを得ない。
Kenshi VS ステラリス その9「銀河滅亡の序曲」
2316/03
入植惑星「慟哭山脈」のジャングルを開拓した際に発見した古代遺跡。
その発掘調査が進む。
古代において、この惑星ではその予言の神が人民を統治する世界であったようだ。
「おいおい、これ本当にこのまま発掘を続けてもいいのか?」
「そこでブレーキを掛けられないのが当方モングレルのサガなんだよなぁ」
「銀河の観測・調査こそが本分。それでこそです、アーク様」
2316/07
エキニャン帝国に政変。「物質主義」に目覚める。
「物質主義であれば、当方との相性が悪くなるという事もないか。
ジョン、一応、外交面で確認を取ってくれないか」
「ホイ来たぞい」
「何この…… 何???」
「ヘビメタ音楽ファン」
「???????」
外交に-1000の補正
「奴らに一体何があったんだ……」
「中立勢力の、芸術家集団…… アレの仕業じゃろうな」
「余計な事を!!」
2316/08
第二帝国の宣戦布告から半年。 戦線を確認する。
「ラクサラが意外に持ちこたえている……? それどころか、逆に攻め入っているとは!」
「いや、違うぜ。
こりゃ、南方で戦っていたスケルトン艦隊がまだ北方に到着してねえってだけの事だぜ」
「調子に乗っていられるのも今のうちじゃぞい……」
2316/08
懸念材料であった艦隊戦力増強の限界が突破される。
まだまだ列強と並べるだけの戦力には程遠いが、これで少しは楽になるか。
2316/09
メガエンジニアリングの研究が完了。
「でかしたぞ! これでついにサイブレックスアルファの再建が可能となるか!」
「艦隊増強を優先していたため、合金貯蓄の使い込みがあるのですが……」
「構わん!もう一度遺物の発動だ!」
ついに、サイブレックスアルファの居住区画「リングワールド」再建が着工される。
「9年か……」
「観測者様もリングワールドの観測は初めてとの事……
どのような形で完成を迎えるのか、観測のし甲斐がありますね」
「おおとも!」
2316/10
エキニャン帝国、ラクサラ国対して宿敵宣言を発する。
第二帝国の脅威など知った事かと、弱体化の進むラクサラを取って喰らう算段か。
2317/04
オラクル遺跡の調査が進む。
「やはり、機械仕掛けの神だったか」
「神に挑んだ古代人……
私達の故郷の第三帝国の蜂起にも似ています。 興味深いものですね」
「それで滅亡しておるのじゃから、褒められたものでもないぞい……」
「触らぬ神に祟りなし、とも言うが?」
「無論、調査は続行する」
2317/12
第二帝国の艦隊戦力がラクサラ国境に到着。
瞬く間に形成は逆転。
ラクサラは国土を切り裂かれ始める。
2318/02
「惑星管理システムとしての利用に留める。良き判断かと」
「地味にありがたい能力じゃぞい!」
2318/05
外交圧力、更に高まる。
「侵略したいオーラがバリバリ伝わってくる。こわい」
「資源外交、どうするんじゃ……?」
「一応、続ける。まだ余裕はあるから……」
「焼け石に水じゃぞい。
じゃが、敵意限界まで振り切れてはおらんから、意味はあるのかのう……」
2318/08
ラクサラ領に更なる侵攻が加わる。
「は?! いつの間にエキニャンが参戦していたんだ!?
どうなってるんだウィンワン!!」
「す、すまねぇ…… 宣戦布告を見落としてたぜ……」
「こりゃダメじゃぞい。 ラクサラ、今回の戦で滅亡確定じゃぞい……」
エキニャン帝国は空爆を躊躇うような国ではない。
おまけに、そつなく降下兵団も用意。エキニャン人は陸戦能力も高い。
ラクサラ国の滅亡は秒読み段階に入ったと見ていいだろう。
2319/04
モングレル領内に発生した海賊船団を撃破。
警備隊兵力も増して来ている。
一瞬で事は片付いた。
2319/06
遺跡発掘を進めてきた当方にとって魅力的な技術が確立する。
遺跡出土品のリバースエンジニアリングによって、研究を加速する効果が得られる。
既にサイブレックス研究が終わっている今、今後の出土品はこの用途で使い潰してしまってもいいのかもしれない。
また、同月、念願のテラフォーミングもようやくスタート。
サイズ22の惑星が新たに領土に加わる予定だ。
なんとも待ち遠しい限り。
2319/10
いよいよラクサラの惑星でも第二帝国降下兵による虐殺が始まる。
2319/11
センサーリンク状態にあるラクサラの首都星を確認。
地上軍は未だ健在だが、空爆を受け国土は荒廃。
息絶える寸前と言った様相。
そこに、第二帝国の降下兵団が迫る。
いよいよか……
2320/02
「資源外交、意味があるのか無いのかは良く分からんが……」
「ウム。エルゾよりは、パカリ相手の方がメはあるかもしれんぞい」
増えたり減ったりを続けているが、じわりじわりと改善はしつつある。
資源に余裕がある限りは、このまま続けていってもいいだろう。
2320/12
パカリ、ホーリーネーションに宣戦布告。
エルゾ・パカリ・都市連合 vs ホーリーネーション・第一帝国
列強三カ国の連邦艦隊 vs 死にかけの2国。結果は目に見えている。
「アークよ! 今こそ好機!
「滅びの定めが確定した今のホーリーネーションであれば、こちらからの宣戦は観測者の定めたルールに違反しないものかと思われます」
「いや、ダメだ」
「ワシらは平和主義じゃからのう……」
「銀河共通の敵であるゾンビ相手と違い、ホーリーネーションに対する領有権の主張が必要な訳だ」
「ぐぬぬぬぬ、俺達艦隊戦力の出番はいつになったら来るんだ!」
「それは、来ない方が喜ばしいのですが……」
2321/01
ラクサラの首都星が壊滅。
辺境惑星に臨時政府が移され、なんとか辛うじて国としての体裁を維持している状態となる。
既に、その国土は既に完全にエキニャンと第二帝国に踏みにじられている。
このままエキニャンと第二帝国との間に戦端が開かれる…… という事にはならない。
あくまで、両国が戦争をしている相手はラクサラだ。
エキニャンは上手い具合に火事場泥棒を成功させた形になる。
2321/04
入植惑星「エンシェントラボ」で有毒海藻エリアの除去を行っていた際、新たな遺跡を発見する。
「9体の天使像、か」
「いかにも目覚めて何か起こしそうな像じゃぞい……」
「無論、調査は続行だぞ!」
2321/08
連邦艦隊の進撃が続き、ホーリーネーションに残されていた最後の星系が陥落。
こちらの滅亡も確定事項となったようだ。
後は、地上軍がいつまで持ちこたえるか、という形だ。
2321/10
第二帝国艦隊、リバイアサンを討伐。
「なんだかよく分からんが、何かの偉業らしいな」
「観測者様の資料によると、討伐後に大きなボーナスが得られる、とあります」
「ますます厄介な事になって来たって事だな」
2322/04
エキニャン帝国、ラクサラ国と停戦。
狩りは終わったようだ。
4惑星+6星系奪取という大きな戦果を上げている。
「上手い事やりやがって……」
「だが、これで次に第二帝国と戦うのはエキニャンとなった訳だ」
「どうせまたぞろ、連邦と第二帝国の挟み撃ちを受けて滅ぶ事になるんじゃぞい」
「連邦が第二帝国相手に本気になるのがいつになるか……
それまでこの銀河が持つのか……」
「第二帝国にビビッた連邦が、ウチをつまみ食いするのが先かもしれねぇぜ」
「それなんだよなぁ……」
2322/06
残された余力で降下兵用の輸送船を建造するラクサラだったが……
惑星周辺の星系軍港は第二帝国の手に落ちている。
発進する端からミサイル攻撃で撃沈されている。
もう、避難民を逃がす事すら出来ない。
そして……
ラクサラ国、滅亡。
また1つの国家が銀河の歴史から消え去り、狂える機械帝国の版図が拡がった。
「都市連合め、いつまでホーリーネーション相手に戦い続けているのか!」
「こうなった以上、奴らにスケルトン退治を任せる他無いからのう……」
「俺達が直接奴らと戦う状況になるって時にゃ、都市連合かエルゾが滅んでるって事だぜ……」
「やれやれ、なんだか悪い予感がしてきたよ……」
2322/08
メがエンジニアリングの研究を終えたモングレルは次々と後回しにしてきた研究を進めていた。
リングワールドの再建も進んでいる。
この荘厳な光景。
これが完成したとして、まだ1/4と言うのだから驚きだ。
理想郷の完成まで、手を緩めず建築を続けていきたい所だ。
2323/03
ホーリーネーションは最後の力で無防備な連邦宙域を攻撃。
大局に影響は及ぼさないが、狂信者なりの意地を見せ、散っていった。
2323/06
エキニャン帝国の払った代償は大きかった。
連邦艦隊と比べて遥かに劣る、当方モングレル艦隊。
その艦隊戦力と比較し、エキニャン艦隊は「劣等」まで落ち込んでしまっている。
これでは、次の戦いにはとても……
2323/07
我らが首都「モングレル」。その特徴は、銀河の玄関口。
ゲートウェイから出現した謎の物体が存在する星系だ。
その物体、「シリンダー」が再度出現。通信が送られてくる。
「人工的な進化処置だと?!」
「機械の神が進化を与える…… どっかで効いた話じゃぞい」
「あるいは、私達がガーグラーのように成り果てる可能性もありますが」
「どうせ、お前の事だから、もう決めているんだろう?」
「もちろん、実験開始だ!」
全国民が恐るべき賭けに付き合わされる中、遺跡発掘の方にも大きな動きがあった。
天使像……セントリーと名付けられたその9体の巨像の足元で、考古学者が失踪。
費用を惜しまず、考古学者の捜索と研究の続行を命じた結果……
担当学者イルヴァは遺跡周辺の荒野で、変わり果てた姿で発見された。
「なんとか辛うじて生きているという状態です」
「遺跡に吸い込まれた、とかいう話では無かったのだな」
「救助が間に合って良かったぜ。全力で捜索させたアークの判断のお陰だな」
「だが、彼女は長く持つまい…… 生きている間に成果を残してくれるといいのだが」
2323/10
結晶生命体の研究が完了する。
これで発電量が改善される。ありがたい発明だ。
2323/10
ゲートより飛来したシリンダーが回転。
モングレル市民が苦しみ始める。
どうやら、シリンダーが全市民に対して睡眠学習を行った副作用であるらしい。
「全市民がうなされ、昏倒しかかっておるぞい!!」
「どうするんだ! 俺達、このまま強化改造を受け続けていいのか?!」
「ここで…… 投げ出しては、観測の結果は得られない!
耐えろ! この先の発見を、待つ!!」
更に、異変が発生。
シリンダーの修理を試みる。
果たして、モングレルの人工進化プロジェクトはこのまま成功するのか否か……
2323/12
セントリー遺跡にて、重傷を負ったイルヴァ博士が成果を上げる。
既に倒壊している、9体の天使像のうち一体を解体分析する事が可能となった。
このまま研究を進める事とする。
2324/05
ワームホール航法の研究に着手する。
「これで、緊急事態に対処しやすくなる、か?」
「緊急事態に巻き込まれやすくなる、とも言うぞい」
「うっ…… そ、それもそうなんだよなぁ……」
2324/05
モングレル領内に、突然結晶生命体が出現。
「どこから現れた?!」
「私達の領域には敵対生命は存在しないはずです」
「まあいいさ、久々に俺達宇宙軍の出番だぜ!」
艦隊到着までにステーション1つを破壊されるが……
先発として送り込まれた、発掘巡洋艦=ビープ提督が獅子奮迅の戦いを繰り広げ……
今回もまた、粘り勝ち。
全ての結晶生命体を単艦で駆逐し終えた。
2324/10
シリンダーの修復に成功。
「でかした!!」
「これで、後は計画の完了を待つのみ、かのう?」
「だといいんだが……」
2324/11
第二帝国、エキニャン帝国に宣戦布告。
「やはり、都市連合よりこちらが先に食われる事になったか」
「戦力比は明らか。当然こうなるワケだぜ」
「じゃが、今の所国境付近に目立った動きが見られぬぞい」
「先方がロック狂になって以来、エキニャンとのセンサーリンクは途絶えていますから」
「ああ、そうじゃった…… 戦況が見えんのも当然じゃぞい……」
2325/02
天使像、セントリーが目覚める。
それは、まさに天使のごとき機械仕掛けの守護者。
しかし、そのうち一体、エクセルシアという個体は、守護者としての責務に疲れ果て、解放を望んでいた。
モングレル政府は、守護者ディヴァナの守りを受け入れ……
疲れ果てた守護者、エクセルシアの旅立ちを見送る事とした。
「天使のお陰で、国家としての総合力が大きく上昇したか」
「後で悪い事が起きねば良いが、今の所は良い事尽くめじゃぞい!」
「順調だな。後は新規開拓地が軌道に乗ってくれれば……」
2325/08
シリンダーによる人工進化計画、完成。
「お喜びください、アーク様。
我らモングレル人315億、その全てが……「知性化」の特性を獲得しました」
「種として、民の全てが高度な知性を獲得したか!
軍事力で劣る我々の希望となってくれれば良いが……」
国力比較を確認する。
モングレルは既に、遺跡の力(5000)を加えてすら、暫定一位の座を維持出来なくなってしまっている。
国力比では、四番手ではあるが……
とてもこの先の未来を楽観視出来る状況ではない。
まだまだ、内政の努力が必要なようだ。
2325/10
ワームホールの研究を完了。
これに続き……
同月、2325/10
第一のリングワールド再建計画を完了。
超巨大構造体の1/4が復元され、入植可能惑星として扱われる事となる。
早速移民船団を編成し、入植に向かわせる事としよう。
惑星サイズで換算すれば、僅か5の土地ではあるが……
進みつつあるテラフォーミングと合わせ、大きな国力成長の起点となってくれる事に期待したい。
「当方モングレルも、まだまだ成長の途上にあると言う事だ。
ただのんびりと銀河の滅びを観察するだけではいられまい。気合を入れ直さねばな。
……各戦線はどうなっている?」
第二帝国~エキニャン間の戦線に、今の所動きはまだない。
本格的侵略はまだ始まっていないのだろうか。
一方で、蹂躙されたはずのホーリーネーション・第一帝国も、なぜか未だ滅亡していない。
ホーリーネーションはパカリ軍に、第一帝国は都市連合軍に、それぞれ既に占領済みだと言うのに、なぜ戦いが続いているのか……
どこかに見落としている田舎惑星がまだ存在するのだろうか。
早く決着をつけ、連邦には第二帝国に対する備えを始めてもらいたい所なのだが……
停滞しつつあったモングレルが再び成長を始めつつある中、銀河の歴史は休むことなく崩壊へと歩み続けている。
果たして、我々の備えは間に合うのだろうか……
<続く>