電撃侵攻作戦に失敗した地球帝国&第一帝国。
パカリ&都市連合の連邦艦隊を相手に、不利な状況での大艦隊戦が今まさに始まろうとしていたその時、背後から第二帝国が出現。
弱った都市連合を叩こうとするあまり、背後の強敵を軽視しすぎたか。
これで銀河の趨勢は決まった。 反連邦諸国はもう終わりだろう……
Kenshi VS ステラリス その8「第二帝国の脅威」
2299/12
ワームホールを使ったエルゾ遠征に失敗した地球帝国艦隊が、ようやく対都市連合戦線に向かう。
「これで地球帝国は奪われた自国星系の奪還は可能だろうが……」
「ああ、無防備な西方はどうしようも無いだろうぜ。
こりゃ…… まずいぜ……」
第一帝国艦隊は本格的な艦隊決戦を避け、都市連合南方を荒らすに留まっている。
「すぐにパカリ艦隊が来る。戦力差は歴然。こちらももう持たんか」
「詰んどるぞい……」
地球帝国西方からは、第二帝国のスケルトン艦隊が迫る。
「戦力8000規模の艦隊が2つ確認出来ます」
「他、小規模戦力も幾つか見えるぜ」
「総戦力2万はあるのか…… 人類同士で戦争してる場合じゃないんじゃないか……?」
2301/08
第二帝国の進撃が続く。
艦隊は無人の星系を次々侵略し、入植惑星をも毒牙に掛け始める。
喰われているのは地球帝国だけではない。
同時に、第一帝国の宙域も小規模戦力によって荒らされていた。
銀河南方の崩壊は確定的となった。
これは、もう……
2302/06
事ここに及んでも艦隊戦力を防衛に回そうとしない両帝国。
スケルトン艦隊と戦うのは、中立生命体ばかり。
足止め程度の意味もない、完全な無駄死に。
防衛をする気が無いのだから、足止めにも意味は無い……
「なぜだ。なぜこの銀河の人類は母国を守ろうという意思が無い?!」
「一度艦隊戦力を喪失すれば、立て直すのは難しいぞい。
攻撃は勝てる戦いのみとし、決戦を避けて機を伺っているのじゃろうが……」
「戦力の喪失を恐れるあまりに、自身の心臓を守らんというのは、分からん話だぜ」
「この宇宙の人類はそういう生き方をしている、と思う他ないのでしょう」
2302/11
そんな銀河を観測し続ける事が我々の使命。
当方は当方で、出来る事を進めて行く。
古代サイブレックス文明の研究が進み、巨大構造物への理解が深まった。
サイブレックスアルファの再建に一歩近付けた。
更には、再建時の工期短縮効果も見込める。
当方の内政も成長が頭打ちになりつつある。
サイブレックスアルファの再建計画が、決定的な現状打破の一手となる事を祈りたいものだ。
2303/01
恐るべき勢いで第二帝国の侵略が進んでいる。
地球帝国北辺を冒し尽くし、首都星近辺宙域にまで迫る。
地球帝国艦隊は、都市連合と第二帝国の挟撃を受ける形となった。
2303/03
第二帝国の侵略は、星系の切り取りだけに留まらない。
奴らは「断固たる殺戮機械」だ。
惑星の制宙権を確保した後、速やかに降下兵団を送り込み、住民を抹殺する。
この動きのスムーズさは、他国には中々見られない。
スケルトン種族特有の効率性と言えよう。
2303/09
大規模な艦隊戦が始まり、一帯は混迷の度を深めていく。
「地球帝国艦隊…… 4倍の第二帝国艦隊に踏み潰されるな。
首都周辺、もうすぐ陥落するぜ」
「起死回生とでも思っているのか、主力艦隊はグレートデザートに向かって進軍しているな……」
「戦力が充分なら、防衛と攻撃に1艦隊ずつ分けておるのも有効じゃろうが、こりゃあダメじゃぞい」
「既に地球帝国の降下兵団は目標へのルートを塞がれているしな……」
「都市連合南方を荒らしていた第一帝国艦隊も蹴散らされつつあるぜ」
「全面降伏し、従属国となってでも第二帝国に反撃せねばならん局面だろうに、全く、こいつらは……」
2304/01
地球帝国が、ラクサラに対する独立保障を撤回。
それどころではなくなったのだろう。
地球帝国最後の希望となる攻撃艦隊がグレートデザートを制圧。
だが、それで都市連合が停戦に応じるはずもない。
それと同時に、第二帝国艦隊が地球帝国本土に侵攻。
崩壊の時が刻一刻と迫っていた。
2304/03
第二帝国の国力は、他国を更に大きく引き離して行く。
既に、この宇宙はエルゾ連邦vs第二帝国、という形に向かいつつある。
外交戦略を改めるべき時だろう。
パカリ、エルゾから当方への関係悪化工作が弱まっている。
ここは、どん底まで冷え切った両国との関係を改善していく好機であろう。
資源外交の相手を、滅びゆく国家達から、彼らへと切り替える事とする。
2304/10
都市連合艦隊は首都グレートデザートに留まる敵艦隊を遠巻きに取り囲み、傍観。
「このまま艦隊を突入させれば勝てるだろうに、なぜ都市連合軍は動かないんだ」
「都市連合軍もかなり弱っておるからのう……」
「艦隊戦力を損耗させずとも、待っていればもうじき降伏するだろうからな。
空爆は行っているようだが、その損害はあまり大きくないようだぜ」
「アーク様、地球帝国首都星系、ザ・サン、陥落しました」
「ああ、これは…… 確かに、時間の問題だな」
2304/12
もう南方諸国を攻撃するためのルートを塞ぐ必要も無いだろう。
関係改善のためにも、モングレル北方、対エルゾの国境封鎖を解く事とする。
2306/01
エキニャン帝国、第二帝国を敵国と認定。
ようやく人類の脅威としての認識が広まったか……?
2307/03
総戦力16000の艦隊がモングレル領を通過し、南方へ向かう。
2307/05
パカリ艦隊主戦力が未だ本国から動いていない事が発覚。
「ああ!ホーリーネーションとの停戦期間が過ぎ、国境を封鎖されていたのか!」
「よく見ると、ルートが1つも通っておらんのう……」
「道理で地球帝国艦隊がひともみに押しつぶされていないワケだぜ」
「ううむ、第二帝国の参戦さえ無ければ勝機があったのだろうが、これではな……」
2307/10
第二帝国の総戦力は2万以上。一方、地球帝国、第一帝国の総戦力は各々8000程度であった。
そのうち、第二帝国艦隊に立ち向かっていったのは、地球帝国の防衛艦隊約4000のみ。
いや、立ち向かうと言うよりは、追い込まれていったに過ぎない。
総力戦に発展する事なく、地球帝国は完全に崩壊していた。
2308/11
モングレル領内に海賊が発生。
主力第一艦隊5600が鎮圧に向かう。
2309/03
海賊艦隊は即時鎮圧。
「しかし、敵国が8000規模の艦隊を複数運用していると言うのに、当方は5000がやっとか」
「そうパカパカと軍港を建て増す余裕も無くなって来たからのう……」
自分がエルゾ皇帝なら、他国がスケルトンに喰われている間に、まずモングレルを問答無用で踏み潰し、国力を上げてから第二帝国に挑む盤面だ。
背筋に冷たい物が流れる。
2309/05
分裂していた2つのラクサラ国が統合を開始。
スケルトンの侵略が目の前に迫っている今、同胞同士で争っている場合ではあるまい。
賢明だ。
2309/10
乏しくなっていた電力・食料の供給が改善され始める。
「当方の技術陣もようやく他国並の発明にたどり着いたか」
「なーんか、うんざりする程、送電グリッドと作物改良に辿りつけんかったからのぅ」
「そういう事もあるでしょう。今回の宇宙は運が悪かったと言う事で……」
2309/11
地球帝国防衛艦隊壊滅。 首都星系・三惑星全てが陥落。
2309/12
地球帝国の国力はラクサラ以下にまで転落。
2310/01
エルゾの外交官が再び当方に対する関係悪化運動を活発化させており、国民の間の不満が爆発寸前となった。
「どうする? いっそヤッちまった方が今後の悪化工作が止まって助かる可能性も無くはないぜ?」
「いや、ダメだ。当方にそんな賭けをする余裕はない。
影響力を行使し、国民を黙らせる。
この上ない屈辱だがな…… 忍耐を続けるのだ……」
2310/12
スケルトン軍団による大虐殺は続いていく。
都市連合の反撃も始まり、その快進撃は第一帝国領内奥深くまで進んでいる。
終わりの時が近い。
2311/01
地球帝国艦隊最後の生き残り、主力4400は、未だ都市連合首都星系グレートデザートに留まっていた。
首都ヘフトを空爆するでもなく、ただじっと動きを止めている。
指揮系統を喪失し、作戦行動を続けられなくなったのだろうか。
2311/02
一方で、スケルトンは地球帝国最後の惑星に対し攻撃を続けている。
容赦のない殺戮の炎が星を包み……
2312/05
地球帝国、滅亡。
皇帝クロコも防衛戦で戦死したものと見られる。
星系密度の高い地球帝国をまるごと飲み込んだ事で、第二帝国の国力は更に強大なものとなるだろう。
2312/06
残る第一帝国が降伏。
都市連合に1惑星と7星系を譲渡して和平を成立させる。
これからは都市連合が第二帝国に対して矢面に立つ事となる。
が、連邦軍が北方・東方から駆けつける事は出来ない。
ホーリーネーションがその狭い領土で行手を塞いでいるからだ。
これは、早期にホーリーネーションを叩かなければ、連邦も危ういかもしれない……
2312/07
反連邦国に保護されていたラクサラが、連邦に接近して行く。
2312/09
人口過密問題に悩まされていたモングレルは、軍事強化の手を休め、問題解決に当たる。
「国を支える人こそが力だ。
国という容れ物の大きさが足りないようでは、この先が危ういからな」
「艦隊の強化も伸び悩んでるからなぁ ま、仕方ないぜ……」
2312/10
ラクサラ国、連邦の準加盟国に昇格。
当方モングレルとの関係性も改善され、不可侵条約の締結に成功する。
そうして、銀河は新たな秩序に向けて形を変えつつあったが……
2313/03
戦いはまだ終わっていない。
第一帝国は、連邦とは停戦しているが、第二帝国とはまだ停戦していない
戦闘は続き、残り僅かな惑星に向けてスケルトン艦隊が迫っていた。
2313/06
モングレルの人口過密問題に対処すべく、大規模なプロジェクトが始動する。
全国民の遺伝子改良により、種としての特性に手を加え、一気に問題を解決するという計画だ。
時系列は前後するが……
無事、プロジェクトは完了。
広い住居を好むというスコーチランダー種の悪癖が取り除かれ、全惑星の居住性の問題が解決へと向かって行く。
内政の伸び悩みも、これで解消される事だろう。
2314/03
更に朗報が続く。
入植地・慟哭山脈の密林を切り拓いた際、新たな遺跡が発見された。
「艦隊戦力強化に繋がる技術が得られるかもしれんのだな」
「考古学班の頑張り次第、じゃぞい」
「1区画が一時的に使用不能になる程度のリスクなら、GOだ。
教授が天寿を全うなされたのは残念でならんが、確かお弟子さんがいたはずだな」
「はい。学位6の師と比べ、まだ学位3ではありますが、この遺跡の発掘に当たるには充分な能力と思われます」
2314/04
第二帝国の進撃は続き、第一帝国の命運も風前の灯となる。
2314/07
反連邦勢力に見切りをつけ、連邦各国との資源外交を進めていたモングレルだったが……
ここに来て、当方への風当たりがまた強くなり始めている。
投資が無駄になる予感がするが…… 鉱石にまだまだ余裕はある。
なんとか改善できないか、努力を続けてみよう。
同、2314/07
スケルトン達の戦争疲弊度もここらが限界だったのか、第一帝国との間に和平が成立する。
かろうじて滅亡を逃れたというだけの状態ではあるが……
第一帝国は、なんとか生き延びる事が出来た。
人類勢力を一致団結し、スケルトンの猛威と戦って行かなければ、この銀河の未来は危うい。
さあ、ここからなんとか連邦を軸として宇宙を立て直して行かなければ……
2314/12
ラクサラ、エキニャンを宿敵とする。
「だめだ、こいつら…… まるで反省していない」
「強大な第二帝国よりも、エキニャンの方が与し易い相手じゃからのう」
そして……
2316/02
反省しないラクサラが、次の獲物に選ばれる。
第二帝国、ラクサラに宣戦布告。
断固たる殺戮機械を止める者は現れないのか?!
真なる危機を迎える前に、この宇宙は機械帝国に蹂躙されてしまうのか……?!
<続く>