気刊くろみつタイムス

主にゲームプレイ日記。過去記事一気読みは「目次」からどうぞ! ※他ブログからのインポート引っ越し時に改行崩れ&画像消滅が発生しています。

#Kenshi ZA-16:スワンプ編①

「レットは、本当にこれでいいのかな……」

「結婚、したくないの?」
「いや! したいよ! レットを他の誰かに取られるなんて、絶対に嫌だ!」
「答えは出てるじゃん」

「でも…… レットは、それでいいのかなって……
 あいつ、いつも冷めた所あるだろ?
 あんなプロボーズ聞いたことないし…… 領主様も怒ってる……」
「あたしらみたいな貧乏人じゃ釣り合わない?」
「それも、ある。 もちろん……」
「じゃあ、貧乏人同士、あたしとクロトが結婚すればいいってワケ?」

「僕はやっぱり、レットが好きだよ……」
「ほら、結論はもう出てるの。
 後はアンタの努力次第! 頑張って釣り合いの取れる男になればいいでしょ!」
「農家の娘より、侍の息子の方が、ずっと釣り合い取れてんだから。
 努力すれば報われるクロトは、あたしより恵まれてんだよ?」
どれだけ努力しても報われない気持ちだってあるんだ。

「ありがとう…… 気持ちの整理、できたかも」
どういたしまして、親友。

第二部:スワンプ編① ウェイステーション脱出

眼窩から西に向かった、大砂漠南西の端に位置するウェイステーション。
探検家ギルド、「テックハンター」が各地に立てた宿場の一つ。

そこに、クロト、馬、ホッブズの三人がほうほうの体で転がり込む。
スキマーにやられた傷が痛む。 まともに走る事も出来ない。
酒場の中は、テックハンター、傭兵、商人達が食事をがっつきながら、各々熱心に話し込んでいる。

「それでは話が終わらん。私の堪忍袋にも限界と言う物はあるぞ?」
「こちらとしてはこの譲歩が限度ですなぁ」
「結論には従う。早く決めてくれ」
「では、後は金額の調整に入ってはいかがでしょう?」
「くどいようだが、我々は交渉額の10%しか受け持たん。
 それでいいな?」

帝国農民代表 「調停者」 ピアザ
「ニョホホ…… 貧乏人に無理強いはしませんとも。
 あとは、そちら次第でありますナぁ?」

都市連合代表 「調停者」 ネコアツメ
「我が裁量内であれば…… ウム、これくらいなら。
 共通の敵あらばこその関係という事は忘れるなよ」

シェク王国代表 「調停者」 メズシ
「良かった。 では、この線で進めましょう。
 各国連合による対ゾンビ特務部隊。
 その設立が成れば、いずれ世界の平和も取り戻せるでしょう」

テックハンター代表 「案内役」 リクター
「マスター、宿を借りる!」
クロト達は宿賃をカウンターに起き、そのまま酒場2階のベッドへと真っ直ぐに向かった。

「おや? あの者は……」
「少年兵に、傭兵、ですかな? お知り合いで?」

「いえ、そうではないニョですが。
 噂をすればなんとやら。あの徽章は特務隊の印ではないですかナ?」
「おお、噂のステイヤー部隊か。 しかし、たった三人か?」
「聞いた話より随分頭数が少ないようですニョ」
「所詮は死に損ない、雑用の使い走りでもバタバタ死によるのであろう」

「メズシさん……
 どんな仕事であろうと、命懸けで働いている事に違いは無いでしょう。
 シェク人であれば、そこは敬意を示して然るべきでは」
「失礼した、リクター殿。 失言であったな」
と、噂の少年達がボロボロの体を引きずって、慌てて階下へ戻ってくる。
<感染者だ……>
<近寄らないで欲しいね>
<早く出ていかないかなぁ……>
そんなヒソヒソ声が彼らを一瞬怯ませるが、そんな中傷にも負けず、彼らは声を張り上げた。
「敵襲です!!」
「数え切れないゾンビの大群が正門を攻め立てています!
 衛兵の皆さんは奮闘を続けていますが、既に突破され、壁内に雪崩こんで来ています!」

「一刻も早く脱出するのじゃ!」
「このままでは包囲されて終わりぞ!!」
「誰か! 共に戦ってくれる方はいませんか!
 なんとかして、敵中を突破しなければ!!」
「い、いきなりそんな事を言われても……」
「あの歴戦のテックハンター達だぞ? そうそう倒されはせんだろ」
「ガキにはここの硬さは分かるまいよ。砲台を幾つ据え付けたと思ってるんだ」
「バカモン!! あれが聞こえんのか!!」
ホッブズが怒鳴り、シンと酒場が静まる。
皆が聞き耳を立てる中、聞こえてくるのは……

人間の肉を裂き、上がる血しぶきの音。
生肉に骨ごとかじりつく、バリバリという捕食音。
そして、ガリガリ、ドンドンと、酒場の扉を壊そうとする音。
「出口は正門一つきり!  こっそり抜け出る事はできません!
 強行突破します!!
 行くなら、衛兵の皆さんが持ちこたえて、少しでも敵を引き受けていくれている今しかないんです!!」
バキリと音がして、酒場のドアが破れる。
「チッ…… 坊主、ちっと手遅れだったな」

橙色のコートを纏ったテックハンターが立ち上がり、武器を構える。
酒場の中へと押し入って来るゾンビを次々切り捨てるが、敵の数は増すばかり。
ザワザワと、ようやく事態の深刻さを理解し、酒場の客達が色めき立ち始める。
「メズシさん、我々も武器を手にした方がいいかもしれません」
「ふむ……」

「いや…… 特務隊の戦いというもの、今後を占う良い機会かもしれん」
「そんな事を言っている場合か!?」
「私らが死んだら、特務そのものがご破産かもしれんニョだゾ!」
「私は素手。 ピアザ殿、ネコ殿も戦いの心得など無かろう?
 ククク、高みの見物をさせてもらおうではないか。
 これで滅びるようならば…… そもそもの特務隊構想自体が夢物語であろうよ」
「確かに、一理ある……」

リクターは刀を鞘に戻す。
「屋上に出ましょう。
 この戦い、後学のためつぶさに見分する必要があります」
「幾ら出せる!?」
ガタッと席を蹴るように立ち上がり、シェク人の女が声を張り上げた。

「オレの名はデーリア!
 『転換の日』以来弱りきっちまってはいるが、衛生兵としての腕は鈍っちゃいねぇ!
 小僧! 6000catでこの身も!心も!お前に丸ごとくれてやる!
 オレの忠義は金で買えるぞ?! さあ、雇ってもらおうか!」
「買いましょう! お願いします、デーリアさん!」

主君亡き忠臣 "放浪者" デーリア
ガタッ、と、また一人、スコーチランダーの女性が立ち上がる。

「こんな所にいつまでもじっと座っていたくない……
 その上、あんなのまで押しかけてきた……
 助けてほしい! 君の召使いになる! ただ……」
「ハハッ! 宿のツケがあるんだろ? オレの同類だ!
 3000catもあれば足りるだろうぜ!」

デーリアがガハハと笑い、身請けを迫る。
「分かりました。貴方も雇いましょう!」
「ぼくはダルパン。安い女だが、精一杯お前に仕えよう。
 だから…… 生き延びさせてくれ……」

影に怯える娘 "放浪者" ダルパン
クロト、ホッブズ、馬、デーリア、ダルパンの五人は、テックハンター衛兵が切り倒したゾンビにトドメを刺して周り、やがて慎重に様子を伺いながら、酒場の外へと出ていった。
「たった5人ですか…… これでは我らの命も危ういかもしれませんね」
「なに、これからよ。見ておれ」
調停者達が観戦する中、クロト達の奮闘が始まる。
「皆、右手側へ!」

ホッブズが先導し、クロト達は比較的安全そうな塔の影へと走る。

「ここに身を潜めて脱出の機会を待つ……なんて言ってられる状況じゃないですよ、これは」

「分かっておる! 今までやって来たように、勝てる敵だけ見繕い、こっちに敵を引っ張るんじゃよ!」
衛兵達はよく踏みとどまって戦い続けているが、最早満身創痍。
そう長くは持ちそうもない。

クロト達は死にかけのゾンビに的を絞り、物陰に誘い込み、一体でも多く仕留めて衛兵を援護しようと試みるが……
「おやおや、あれでは……」
調停者達はアテが外れたか、という顔で階下の死闘を眺める。
クロトが真っ先に倒れ、馬が担ぎ上げて食い殺されるのを阻止。

他の仲間も次々と倒れ、立っているのは馬一人のみ。 絶対絶命の状態。
そして、全滅。

幸い、ゾンビ達は戦い続ける衛兵の方に向かい、すぐ捕食を開始する事は無かったようだが……
馬が身体を張った甲斐あってか、傷の浅いクロトがまず最初に目を覚ました。

「戦いは、これから、だ……!!」
自らを奮い立たせる言葉を口にし、立ち上がるが……
その片腕は壊され、だらりと垂れ下がっている。
夜が明け、尚も続く戦闘。

人を食い殺す異音が周囲を囲んでいる。
クロト達はまだ誰も死んではいなかったが、状況は良くなっていない……
「ハッハッ! そら見ろ、まだ生きていただろう!」
「本当に助けなくていいのですか?」
「あいつらが生き延びるためには、まだ打てる手が2つある。
 さあ、どう出る? 少年兵!」
赤い血と緑の血でウェイステーションが染まる。
敵味方共に残る戦力は少ない。

「このまま彼らが寝ていても、勝てる目はあるのでは?」
農民代表のピアザがシェク外交官のメズシに尋ねる。
確かに、戦況は五分か、むしろ優勢にも見える。
「お前にはそう見えるか。 甘い甘い……」
「悠長に構えている場合かニョ!? 我らもこのままでは!」
「なに、こうなれば逃げるは容易い。
 逃げるだけなら、な。 さて、どう出るか……」
戦い続けている衛兵は、もう三人しか残っていない。

折れた腕の痛みに顔をしかめながら、呆然と立ち尽くしていたのは一瞬。
続く戦闘の只中に……
異様な「気配」。
クロトは背後で響くクロスボウの音に振り返る。
乱戦に耐え抜いた屈強なテックハンター…… ではない!


凶悪な威力の弾丸で、生き延びたテックハンター達を狙っている。
今、出来る事は何か……
クロトは必死で考えた。
まず最初に浮かんだのは、
「生き延びさせてくれ」
と訴え出た少女の、必死の勇気。
だが、彼女を宿まで抱えて戻る事すら出来ない。

今、この状態で出来る事……!!
「そうだ、それが正解だ!」
パン、とメズシが膝を打つ。
射手が全滅し、無人となった砲台群に、クロトが走る。

腕の痛みを堪え、残った片腕で必死に砲を操作する。
砲手としての訓練は積んでいないが、当たりさえすれば……!!

「あの小僧、運もついている! いいぞ! ハッハ!!」
倒れた強敵にすかさず駆け寄り、蘇生前にトドメを刺す事も忘れない。
(これは…… 何だ!?)

業物…… と言う程ではないが、見たことのない打ち方の刀……
いや、今は気にしている場合ではない。
武装を剥ぎ取り、クロトは再び宿屋へと駆け込む。
「敵将は討ち取りました! ですが……衛兵の皆さんは危ない状態です!
 助けが…… 助けが必要です!!」

「まだ金は出せるのか、小僧?
 状況が状況だ。 相場の3000catで構わんよ」
「頼みます!」
一人の女性が立ち上がる。

計算高いお尋ね者 "漂流者" スヴェア
「倒れた皆を助けたいんです!
 ですが、僕は腕が折れていて……
 もう何人か、手伝っていただけませんか!?」
「さっきの連中も全員やられたかい。
 そんなボロボロの状態で、担ぎ手の人足すら必要……」
「貴方も、来て頂けるのですか?」

「7500cat」
「高いな。私は3000で妥協したんだぞ?」
「アタイは自分のスキルを安売りするつもりは無いのさ」
「惨事に乗じて釣り上げおってからに……」
「構いません。
 7500cat、出しましょう」
「おい、いいのか? 有時とは言え、流石に気前が良すぎるだろう」
「いいって言ってるんだ。乗らせてもらうぜ!」

より計算高い守銭奴 "漂流者" グリーム
「ケケケ、まいどあり!」
札束を奪い取るようにしてひっつかむと、手早くゾンビから装備を剥ぎ取り、身支度を整える。

「アタイの名はグリーム」「私はスヴェア」
「2人とも、よろしくおねがいします……」

「まっ、任しときな! アタイもこんなトコで死にたくはないからね!」
「すみません、僕はそろそろ限界です……
 まずは、倒れた皆を……」
「あいよ!
 スヴェっち、さあ初仕事だ! まずは御主人様のご要望通り、怪我人の搬送だ!」
「気安いな…… が、心得た!
 クロトと言ったな、後は任せよ!」
クロトは力尽き、倒れ込むようにしてベッドに横たわった。
「で、だ! 高みの見物決め込んでたアンタ達!」
「おや、我々にも戦え、と?」

「そのつもりならとっくに戦ってるだろ?
 アンタらじゃなく、アンタらの護衛に用があるんだよ」
「フフ、これも正解……」
「なんだ? まあ、とにかく、どうせ傭兵ギルドの護衛だろ?
 なら……」

「構いませんかな? メズシ殿」
「良い。当分の間はここを赴任先としておる。
 力を貸してやるといい」
「割高の身請け費用はこのためか。
 がめついだけの女かと思ったが、計算高いものだな」
「へへへ、あの可愛い御主人様は死にかけだし、このままじゃアタイらも生きてここを出発出来るかどうか……
 なら、こうするのがベストっしょ?」
「悪くない。私もこの流れに乗せてもらうとしよう。
 この先も、生きて旅を続けられる気がして来たよ」
「じゃ、ま、行くとしますかね! お願いしますよー傭兵さーん」
「「「オウ!!」」」

「主よ、弓を借りるぞ」
クロトの持っていた弓を装備し、スヴェアも後に続く。
「起き上がって来ねーように、モグラ叩きで潰す! 楽な仕事じゃんよ!」
「む…… 見た目より良い性能……」

ゾンビのボスから奪った弓は、存外に高性能だったらしく、傭兵達や生き残ったテックハンター達を援護するのに十分役立つようだった。
「ひゃっほォーイ!! 前から使ってみたかったんだよね、コレ!」

前線を傭兵達に任せ、グリームはハープーン砲台の快音を鳴り響かせる。
戦闘で手足を失った者…… 肉を食いちぎられ命を落とした者……

惨憺たる有様ではあったが……
「勝った勝った! っしゃあ!!」
「油断するな。トドメを刺して回るぞ」

戦いは、ウェイステーション陣営の勝利に終わった。
「生き残ったはいいけど、これでアタイらは坊やの奴隷かぁ」
「軽々しく奴隷などと言うな。例え召使い扱いであろうと雲泥の差だ」
「いい少年っぽくはあったが、この有様でこの先大丈夫かどうか、そこは心配だな」
「それは、確かに……」

クロトを除き、全員が昏睡状態。
皆ダメージは深刻で、しばらく起きてこれそうもない。
「グッスリおやすみ…… 漁るなら今のうち!」
ゾンビから「収穫」を得ようと、グリームとスヴェアは死臭漂う階下へと戻って行く。
「ご苦労様、皆さん」

身分の高そうなテックハンターが声を掛けてくる。
周囲の男女もただの酒場客とは様子が異なるのは見て取れている。
「契約は一日。傭兵はまだ返さないよ?」
「フフ、それは構わないよ。 そのうち、生きて戻ってくれればそれでいい」
「何者だ、貴方達は」
「うん、そうだね。 あの隊長さんには……」
「事件に巻き込まれた外交官達がステイヤーの仕事ぶりを観察していたが、評価は高く、特務隊の創設には乗り気だった」
「……と、伝えてくれないかな」
「外交官…… なるほどねぇ」
「シェクと都市連合がホーリーネーションの目の届かぬ所で密会、か」
「ありゃ、これってば、アタイら口封じされる系?」
「なに、対ゾンビで協力体制を取るのみ。
 何なら言いふらしてくれても構わんぞ」

「おぉーーーい、そこな女子よ! どうなったんじゃ、こりゃあ!」

ゾンビの懐からcatを掠め取っていたグリームらに、ホッブズが声を掛ける。
他の皆はまだ寝ている。
生き延びる事は出来たが、あれから何がどうなったのやら。
「見ての通り、大勝利ってね」
「その割には被害がデカいようじゃが……
 あと、相手がゾンビとは言え、特務隊の資格を持たん者が剥ぎ取りをするのはオススメ出来んぞ。
 侍に見つかると色々とうるさいんじゃ」
「へへへ、そこは問題なし!
 これからはお仲間さんなんだからさ、爺さん」
「じ、爺ぃ!?」
「ほら、お近づきのしるし!」
「おい、その死体はテックハ……」
「あーあー きこえなーーーい」

背後にいる忍者傭兵も黙認している。
テックハンターは全員倒れているか、死んでいるか、建物に戻っているようで、見咎められる事はない。
気に入っていた橙色のコート…… まあ、ここは黙って受け取っておくとしよう。
これから先、酸性雨対策としてコートは必要だ。
「お前さんも、クロト殿に雇われた新人という事かの。
 ならば、まず言っておくぞい!」
皆が起きてくるまで、まだ随分と掛かる。
財布は共有、収入は皆で等分、という隊のルールをしっかり言い聞かせておかなければ、この女はたんまりと独り占めしてしまうだろう。
先輩風を吹かせやがって、と露骨に嫌な顔をされるが、こういう損な役回りはこの年寄りに向いた役目だろう……

「んで、男前の隊長さんが、砲台をズドン! ゾンビボスを撃破!」
「ほほう…… 良き戦いだったようだな」

グリームが多少脚色も加えつつ、戦いのあらましを語って聞かせ、一同は事の顛末をようやく把握する事が出来た。
「ま、これからよろしくな、隊長さん!」
「調子のいい女だ……」
「あぁ、死ぬかと思った……」
「やっと主君を得たばかり、死んでたまるか!」
金にうるさいお調子者、グリーム。

冷静で打算的な女、スヴェア。

勇敢で臆病な少女、ダルパン。

忠義に拘るシェク戦士、デーリア。

四人の新人達との挨拶、自己紹介、これまでの旅の事情の説明等を終え、一行はウェイステーションを出発する。

「これでワシも首輪付き、かのぅ……」
「こやつらを見張るためにも、吾輩達も「格」が必要。
 仕方なかろうよ」
都市連合外交官、ネコアツメの任命権により、ホッブズ、馬、両名に特務隊員の徽章が与えられていた。
「皆さん、本当にいいんですか?
 これから行く先は……」
「我が主よ、酸性雨対策は出来ているのだろう?」
「スワンプ行き! 勿論ついてくぜ! あそこは儲け話の山っつーからな!」
「私達には当面行くアテも無いからな」
「一人で放り出されても困ります……」
「ホッホッホ、クロト殿、いずれ去る者としても、今は旅の共。
 部下として厳しくしつけて行くが良いぞい!」
「吾輩もとうとう部下持ちか! ハッハッハ! 悪くない!」
「このオッサンら…… 感じ悪いな!」
「貴公らが上官にあたるとは言え、我が主はクロト殿只一人、調子に乗るなよ」
「おお怖い怖い!」
あれやこれやと騒ぎ立てながら、装備を整え、砂漠へと駆け出して行く。

また、賑やかになったな……
クロトは、そんな光景に目を細める。
新たに四人の仲間を得て、クロト隊の旅が、再び始まった。
<続く>


設定:ダメージ2倍
縛り:展開にそぐわない行動は取らない(犯罪行為等)
注意:当ブログの記事内の設定はKenshiの公式設定とは異なります