第二帝国滅亡。
幾つもの世界を渡り、多くの惨劇を生み出してきたキャットロンもついに滅びた。
後は、これ以上血の記憶を引き継がせないため、次元間の門を閉じるのみ……
「フゥーッ、これで戦いも終わりかぁ これから寂しくなるぜ」
「いえ、僕達にはまだ、最後の仕上げが残っていますよ」
「とは言え、こればかりは我らだけでは……
任せていいのだな？ バーン」
「ああ。本人も四天王も全滅した以上、鍵を持つのはもう私だけなのだ。
帝国の残した負の遺産は、私が責任を持って片付けよう」
4-8-57「漂着の果て、世界達の結末」
「第一世界のキャットロンは、滅ぼされた後、偶然ここに転がり落ちた。
それが長く続く悲劇の始まりだったのだ」
「ただの柱にしか見えねーんだけどなぁ……」
「ここを通過出来るのは、キャットロンのみ。
彼奴のバックアップを内包する者も、王として通過可能である」
「流石によく知っているな、マスター殿は。
……では、頼めるかな？」
マスターは、バーンを担ぎあげ、柱に向かってギリギリの位置に立ち、下ろす。
すると……
『認証：サイブレックス・アルファユニット：コード・キャットロン』
『コントロールタワー起動。衛星ネットワークに接続』
「座標指定…… 対象、ロックオン。
ジ・アイ、照射開始」
己の中に保存し続けて来た、正気だった頃のキャットロンの人格……
冷徹なる統治者としてのその人格データのみを、シャフトを通し、タワー地下の宇宙港に送り込み、衛星軌道上の「コロッサス」起動のキーとする。
そして……次元ポータルが開き、平行世界間の移動が可能となった、そのタイミングで……
バーンは最後の一撃を放つ。
皆が空を見上げ、その瞬間を見守る。
大気による減衰が無いため、ヴェンジを焼く熱光線より遥かに威力は高い。
とは言え……
第一帝国最後の遺産、「ジ・アイ」も、片目のみでは本来の出力に遥か及ばない。
コロッサスの外郭を貫通し、次元ポータルを永久に使用不能とするまでは、まだまだ時間が掛かるだろう。
クロコ達にはまだ、かなりの猶予の時が残されている。
「それじゃ…… 帰るか！」
「まだまだ残敵は大量に徘徊しているはずです。
気を緩めず、本土への帰還を目指しましょう！」
感慨に浸っている暇は無い。
まだ、友軍は戦い続けている。
急いで救援に向かわなければ。
都市連合・シェクの合同軍は、ボロボロになりながらも未だに戦い続けていた。
そうか、白い数字も、友軍の被ダメージとは限らないのか。
よかった、一方的な戦いではなかったんだな。
ここまで戦い抜いた勇士達を救うべく、戦闘再開。
ここはまだ折り返し地点。復路の戦いも、短い物にはならないはず……
ここまでの戦闘による蓄積ダメージもあり、限界を迎えるメンバーもちらほら。
それでも、昏睡状態になる者はおらず、根性で残党部隊を追い詰めていく。
シェク軍の一部との合流に成功するが……
まだまだ戦いは終わらない。
都市連合軍を救うため、即座に第二戦が始まる。
死闘を終え、ピアが亡き姉に勝利を捧げる。
立派に戦い、世界を守った。
誰に恥じる事のない、英雄の一人だ。胸を張って欲しい。
都市連合部隊も、随分と数は減ってしまっていたが、未だに健在。
よくぞここまで生き延びてくれた……
シェク軍と、数少ない都市連合軍の生存者をかき集め、チームAは第二帝国エグザイルを後にする。
死亡判定を確認。
さらば、第二帝国。
そこからも、過酷な旅が続いた。
繰り返される激戦により、生存者は数を減らして行く。
ボロボロなのは敵軍も同じ。
一度叩き潰された敵部隊が残存戦力をかき集め、猛襲を掛けてくる。
敵も味方もこれが最後の戦い。
総力を投入している。
だが、こちらには心強い味方…… 謎の不可視の結界に包まれた崩壊ドーム遺跡がある。
ここで回復する事が出来なければ、旅はより過酷なものとなっていただろう……
と、言っても、その回復の時間も安穏とはしていられないのだが。
そこからも、尚激闘は続く。
スケルトンの黒いオイルで雪原を染めながら、チームはようやく……
アッシュランド北岸に到着。
向こう岸、人類の生存権を再び目にする事が出来た。
まだ生き残っていたスナイパーボットを倒し……
塔内のベッドを使って回復タイムに入る。
ここのベッドは２つしか使えないと思っていたが、ギリギリ、画像のテーブル右の隙間に入り込む事で、中央のベッドも使用する事が出来た。
だが、NPC達はベッドを使用する事が無い。
せっかくここまで生き延びた勇士達も、更に数を減らす事となった。
大陸本土に戻った後も、戦いは続く。
スケルトン盗賊や……
スカベンジャーを倒しながら、北へ。
バーンとティンフィストたっての願いで、ストーブ将軍の墓所で戦勝報告を済ませ……
「僕はてっきり、バーンさんはシャフト内から戻って来ないのかと思ってましたよ……」
「ハハハ、不調の原因だったキャットロンの人格データをやっと捨てる事が出来たのでね。
快調快調、容量の空きもたっぷり確保出来た！ 私の人生もまだまだこれからだよ！」
一行はブラックスクラッチで補給を済ませ……
各地に、勝利の報告を届けに行く旅を始める。
・トレーダーギルド本部 ヘング
屈強な門番達に讃えられるのは悪い気がしないなぁ…… いつもご苦労様！
そして、ロンゲンの反応は……
こんな無茶苦茶な世界では今まで通りの商売は出来ない、と……
憑き物が落ちたように、貧民の救済に乗り出したロンゲン。
実際、(謎の旧訳の消失と共に)憑き物が落ちたのかもしれない。
ヤムドゥの方も味わい深い反応を示してくれた。
是非、一度皆さんも当MODをクリアして、自分の目で確かめてみて欲しい。
おや？ あれはハーモトーさん…… この世界で会うのは初めてかも。
おお、こっちはスケルトン混じりだというのに、警告して来ないな……
これは、この世界では話し掛けても大丈夫って事かな？
・・・・・・・・・・・
ダメやんけ！！！！
これが悲劇の始まりであった。
フリートレーダー(旧名・行商人)と侍の戦いが始まるだけでなく、「ろくでなし」も参戦。
更に……
最悪の事態。
「都市連合」vs「都市連合 遠征軍」が勃発！
世界を救った勇士達、その残り５名は、１名救出、１名地形ハマり、１名が逮捕……
投獄された１名はこっそり助けて連れ出したものの……
残りは行方不明になってしまった……
なんという仕打ち……
やはり、人間達の世界というのは……
・都市連合首都 ヘフト
一番会話が長かったのは彼だったろうか。
暗殺を恐れて暗愚のフリを続ける必要もなく、彼は本来の才を発揮。
これからの時代を作る中心人物となっていくのだろう。
コインの方は割愛。
せっかくの大作MODのエンディング。「ここから先は自分の目で確かめてみよう！」というヤツも残しておこうかと。
・反乱農民本部 シミオン砦
明かりも無く、動く者も見当たらない。
やはりここは廃墟のままか……
いや……
いた！ 生存者が！！
砦跡に住み着いた「難民」達が、ヒーローの帰還を祝福する。
反乱農民の砦は壊滅したままだが、第二帝国軍が消え去った事で、住人が戻ってきていたのだ。
ホーリーネーションから逃れてきた難民をも受け入れ、砦は新たな役割を果たすようになっているようだ。
シミオンの目に、涙が浮かぶ。
「お前達……！！ 生きていたのか！！」
ごく僅かではあるが、反乱農民出身の剣士達と再会し、シミオンは長い間話し込んでいた。
旅はまだ続くが、彼の帰るべき場所はこれで決まっただろう。
しかし、人類の生活圏の多くが廃墟と化した。
生き残った者達の苦難は、これからも続くだろう……
それ以外にも、第二帝国の消滅により、難民領に変わった場所は多い。
その殆どは無人の廃墟のまま、所属のみ「難民」に切り替わっている様子。
これからは、派閥・勢力の垣根の無い、混沌の時代が始まるのかもしれない。
あるいは…… 団結と融和の時代、か。
そんな世界の中でも、ここは違っていた。
バスティオン砦は、生き延びたロブン達がしっかりと再建。
世界を守る戦いに全力で貢献して来たカニバルハンター達は、その勢力を取り戻していた。
・北海岸 漁村
馬、ホッブズの思い出の地、ソマンにとっては故郷である、この村も……
残念ながら、無人の廃墟のままだった。
この世界では、JRPG種族達の安住の地となる場所が作られるのはまだまだ先の事になるようだ。
と、ここでここまで生き延びた勇士達とも別れの時が来た。
僅か２名のみ、ではあるが……
きっと、伝説を語り継いでくれるはず。
君達には随分と助けられた…… ありがとう！！
・マシニスト本部 ワールドエンド
ここで、奇妙な出来事が発生。
都市遠景用の簡単ポリゴンがそのまま残っているという。
が、これは見た目だけの問題なので、そのまま通過する事が可能だった。
一方、屋内に入ってもこのポリゴンが消えないため、とても迷惑な不具合となるのだが……
チームBに一度カメラを切り替えてからAに戻すと、正常な状態に戻ってくれて、ホッと一安心。
バグを解消した後、イヨに報告。
厳格で公正で、法を守る事を第一としすぎた王、だったのだろうか。
悲しげなイヨの背中を見送り、チームは次の目的地へ。
(尚、フィンチの反応も中々に味わい深いものだった。確かみてみろ！)
・浮浪忍者本部
こちらも、世界共通の敵という脅威を目の当たりにした後では、流石に戦いを継続する気にはならなかったようだ。
ロールシャッハの犠牲は無駄ではなかったんだ！(明後日の方向にネタをブン投げる)
残念ながら、フェニックスのいないこの世界では、特にイベントが起きないまま終わる地ではあるが……
一般兵士達の歓呼の声は、上がる。
素直な感謝の言葉が、地味に嬉しい。
・ハブ
ダスト盗賊が襲撃を仕掛けてくるが、ハブはもうかつてのハブを遥かに凌駕する戦力を保有している。
瞬く間に盗賊を片付けてしまう。
ヘッドショットさんもこれにはにっこり。
ここまでの道中で一時保護していた「飢えた放浪者」を放流し……
最終記録は、人口６８。
もう「修理屋」が面倒を見なくても、彼らは立派にやっていけるだろう。
・スクイン
ここは通過するのみ。
そして……
・シェク王国首都 アドマグ
相変わらず何様口調のバヤンからグレートフォートレスの再建を依頼される、が……
本プレイ日記ではこれを確かめないまま終わる事にする。
女王エサタに謁見。
戦闘民族のシェクも、既に限界。
ここまで追い詰められる事で、ようやく戦う以外の道を知るに至ったのかもしれない。
その再建には、セト達も手を貸す事になるのだろう。
そして……
「待たせたな、バグマスター。
厄介な平行世界への門なんてのも、明日には大爆発で消え去るんだ。
お前の無念は、俺達がキッチリ晴らして来たからよ……」
「もう、お前は戦わなくていいんだ。
今まで、長い間、ありがとうな……
お疲れ様、バグマスター」
・修理屋本拠点 修理工場
まさに瞬殺。ルミと愛も参戦し、敵は一瞬で壊滅した。
ここで、最後に一つ発見があった。
リーダーが、クロトが配布した義肢を装着している……？！
彼らの襲撃は、個体情報を保存して続く物だったのか！ ちょっとビックリ。
チームBの成長ぶりに目を細めた所で……
チームA、帰還。
世界を救った３０人と、その家を守った２５人と一匹。
そして、無数の剣士達が戦い抜いた「修理工場」が、今、その役目を終えようとしていた。
＜続く＞
メンバー
クロコ ：シーズン１主人公 鉱夫担当 サーベル使い
マスター ：シーズン２主人公 製鉄担当 鉈使い
クロト ：シーズン３主人公 機械工学担当 刀使い
サッドニール ：シーズン１メンバー 農業担当
シルバーシェイド：シーズン３メンバー 農業担当
キャット ：シーズン１メンバー 料理＋酒造担当
ツァウ ：シーズン１メンバー 弓鍛冶＋井戸担当 射手
セイント ：シーズン１メンバー 遠征班 長柄使い
トレップ ：シーズン１メンバー 武器鍛冶担当
レイ ：シーズン１メンバー 宝石畑＋資材運搬担当
ジャンパー ：シーズン１メンバー 宝石素材精錬＋医療担当
カン ：シーズン３メンバー 血液合金防具担当
ルカ ：シーズン３メンバー 防具鍛冶担当
ミャオ ：シーズン１メンバー 銅掘り＋遺体処理担当
クロウ ：シーズン１メンバー 農業担当 鉈使い
スペイド ：シーズン１メンバー 農業担当 刀使い
ゲッコー ：シーズン１メンバー 遠征班 射手
ドクター・チュン：シーズン３メンバー 医薬品担当＋製鋼補佐
ハムート ：シーズン３メンバー 運搬＋銅合金担当
グリーン ：シーズン３メンバー 運搬担当 射手
モムソー ：シーズン３メンバー 製鉄担当
ズー ：シーズン１メンバー 料理担当
ミウ ：シーズン３メンバー 小麦＋パン焼き担当
イズミ ：シーズン３＋メンバー 遠征班 長柄使い
ジュエル ：シーズン３＋メンバー 遠征班 鉈使い
エリス ：シーズン３メンバー 遠征班 長柄使い
馬 ：シーズン３メンバー 遠征班 サーベル使い
ホッブズ ：シーズン３メンバー 遠征班 鉈使い
ソマン ：シーズン３メンバー 遠征班 長柄使い
バーン ：シーズン１メンバー 遠征班 重武器使い
イニゴ ：現MODユニーク 遠征班 鈍器使い
ビープ ：シーズン１メンバー 遠征班
シュライク ：シーズン２メンバー ジェム畑担当
アーク ：KVSメンバー 農業担当
ウィンワン ：KVSメンバー 鉱夫＋製鉄担当
ジョン ：KVSメンバー 鉱夫＋製鋼担当
イゾーイ ：現MODユニーク 遠征班 鉈使い
ワザニィ ：現MODユニーク 遠征班 鉈使い
ワサンザ ：現MODユニーク 遠征班 射手
ナイフ ：シーズン３メンバー 遠征班 鉈使い
ディグナ ：シーズン３メンバー 遠征班 鉈使い
レヴァ ：シーズン３メンバー 遠征班 鉈使い
ピア ：シーズン３メンバー 遠征班 鉈使い
ヒトサバ ：現MODユニーク 血液合金製造＋水の運搬
アグヌ ：シーズン１メンバー 遠征班 武術使い
チャド ：シーズン３メンバー 遠征班 武術使い
ボス・シミオン ：現MODユニーク 遠征班 サーベル使い
ムカイ ：現MODユニーク 遠征班 重武器使い
セト ：シーズン１メンバー 遠征班 鉈使い
イッシジ ：現MODユニーク 遠征班 射手
ヒシゾウ ：現MODユニーク 水の運搬
ジュシシ ：現MODユニーク 水の運搬
アイゴア ：現MODユニーク 遠征班 鉈使い
ホテロク ：現MODユニーク 遠征班
ティンフィスト ：現MODユニーク 遠征班 鉈使い
愛 ：シーズン１メンバー ペット
ルミ ：シーズン１メンバー 医療用品担当
