聖帝国領を横断し、未踏の遺跡へ……
ユキ、クロウ、ブングルの探索隊は拠点を後にし、旅に出た。
バッドティース…… 鳥が多い空を持つ町。
北に向かう中継地となるこの町は、聖帝国ではあるものの、今後も活用する事が多いと思われるため、現地の家を購入しておく。
食料、建築資材、ベッドくらいは置いといていいかもしれない。
道中をバッサリカットして、遺跡の前に到着。
暗くてぼんやりとしか見えないが…… あれが遺跡か。
いや…… まだ到着はしていないはず。
時折落雷の光で光景が視認出来る。
これは遺跡ではない…… ただの鉄骨……
建造物の成れの果てか、はたまた放棄された建築現場か。
ホーリーネーション領外縁部にはこういった廃墟がしばしば見受けられる。
戦争で失われたのか、崩壊した文明の名残なのかがちょっと気になるけれど、(おそらく)ゲーム上は何もないただの風景でしかない。
ここは素通り。
よし、着いた。
ボロ屋根付きの双胴型設備。いつぞやの工業地帯と同じタイプですな。
このタイプならアイアンスパイダーはいないはず。
ゆっくり安全にお宝が漁れそう。
ん……? 何やら動く物が…… 人間? 隠密状態だと敵か味方か分からないので、隠密を一時OFFに。
カーソルは赤…… こりゃダメだ。
と言うか、こいつら、人間じゃねえ……
スケルトンだ!
当方、初遭遇。
非Kenshiプレイヤーの方向けに、ちょっとだけ説明しておくと……
このゲームにおけるスケルトンは骸骨ではなく、ロボットです。
古代帝国の科学技術で造られた存在で、第二帝国と呼ばれる先文明の支配種族でもあります。
ゲームの舞台となる時代より前、狂った皇帝が人類を迫害し、人類との大戦争を繰り広げたのだとか。
(断片的な情報でよく分かってないマン)
こうして主を失い、遺跡となった生産設備で今も尚働き続けるスケルトン……
哀れな存在ではあるが、こちらを発見次第襲って来るのであれば、それは驚異でしかない。
聖帝国が未だに反スケルトンなのも理解出来る。
見つからないように、慎重に侵入ルートを選んでいく。
狭い通路、宝箱の傍、厄介な所に立っているなぁ……
薄暗い環境で、錆びたスケルトン達の姿は極めて視認性が悪い。
暗がりで隠密性が上がるのはいいが、見落とさないようにしなければ。
スルリと潜り込み、気付かれずに宝箱にアプローチ成功。
ユキの鍵開けで20%程度の解錠率となると、中身にも期待が持てる。
うーんなかなか開かない……
と、忘れてた! ここ、酸性雨が降ってるんだった!
近場で待ってるクロウの体力がかなり削られている!
クロウの隠密スキルはユキと比べると一段落ちるが、ちょいとギリギリ屋根の下になる位置で隠れててもらいましょ。
画面が暗すぎてよく見えないけれど、近場をスケルトンがウロウロしていて心配ではありますが……
おや? 奴ら、ゾロゾロとどこかに向かって歩いていく……
連中にも帰る家があるのだろうか?
気になる所ではあるが、今はお宝さがしを優先しなければ。
間に拠点襲撃を挟んだりして時間は掛かったが、ようやくOPEN!
とにかく青本が一冊でもあればアタリやで! よっしゃよっしゃ
続いて、隣の箱から赤本もゲット。
もう一箱発見。
黙々と施設で残業を続けるスケルトンに見つかりそうになってヒヤリとしつつ、次の一箱は……
うーん解錠に時間が掛かった割にはイマイチ。
サーベルと、価値の高いCPUユニットは持って帰るか。
次の一つもハズレで……
他にも空っぽの箱やガラクタ箱をいくつか開きつつ……
ここが最後の一区画。 たのむでー!ええもん出てくれやー!
青本2冊追加。
よし、全部開いたな。撤収だ。
青本4、赤本2,か。 ハズレでは無かったが、大当たりでもなかったな……
畜生、酸性雨が身に染みるぜい。
しかし、未だに労働者が残っているためか、他の遺跡と違ってまだ生産が続いているのは驚きだった。
スケルトン製造技術さえ蘇れば、第二帝国の復興も夢ではないのかもしれないな……
そんな、旧帝国と現帝国の戦場だったかもしれないエリアを、再び旅し、戻っていく。
帰り道、落雷で鉄骨エリアの全容がハッキリ見えたり……
野生のブルの群れのど真ん中を突っ切っても隠密が切れなかったり……
荒野の只中に珍しく生きている家屋を見つけたと思ったら、
やっぱり廃墟だったり……
長旅を楽しんで帰ってきた探索隊であった。
成果はあったが、4冊ではまだまだ全然足りない。
また別の遺跡を掘りに行くとしよう。
おまけ。
前回拠点襲撃に対し単身戦いを挑んだ現場に、まだ赤マーカーが残っているので調査に出向いたが……
どれだけ入念に調べても、死体が一つ転がっているのみ。
このマーカーの仕様もよく分からないなぁ…
襲撃イベントが終わったら、サッと消えてくれればいいのにー