長い……
本当に長い戦いが続いた。
本当に長い戦いが続いた。
一か八かの奇襲攻撃、敵母星を焦土にする惑星爆撃……
星から星へ転戦していく陸軍降下兵団……
敵の大艦隊にまとわりついて、足止めを試みた勇敢な者達……
星から星へ転戦していく陸軍降下兵団……
敵の大艦隊にまとわりついて、足止めを試みた勇敢な者達……
そして、銀河の端から端まで駆け回った主力艦隊の奮闘……
その、全てが……
本日は、皇国臣民の皆様に重要なお知らせがあります。
2370年、1月X日未明。
エキニャン帝国首都エキニャンコにおいて、皇帝陛下が変死体で発見されました。
エキニャン帝国首都エキニャンコにおいて、皇帝陛下が変死体で発見されました。
現在の所、その死因は不明です。
これを受け、本日、帝国議会元老院の全会一致の決定により、臨時政府が発足しました。
同じく、全会一致の決議により、エキニャン帝国議会は浄化政策を直ちに廃止。
本日、本放送後の正式な声明発表の後、エキニャン帝国は、新たに受容主義・平和国家となり、「エキニャン統合機構」へと変わります。
同じく、全会一致の決議により、エキニャン帝国議会は浄化政策を直ちに廃止。
本日、本放送後の正式な声明発表の後、エキニャン帝国は、新たに受容主義・平和国家となり、「エキニャン統合機構」へと変わります。
新たに発足する統合政府と、敵同盟との間で停戦交渉が始まる事となりますが、首都星系以外の全ての星系を各国に割譲し……
「エキニャンめ、あれだけの事をしておきながら、条件付き降伏だと?
ふざけるな! 奴らの本土を焼き払ってやらねば気がすまぬわ!」
ふざけるな! 奴らの本土を焼き払ってやらねば気がすまぬわ!」
「待ちたまえ。この条件を飲まねば戦闘継続。
ニャーンが噛み付いてくるまで、エルゾ、バビルの両国にいいようにやられていたのを忘れたか?
もう休戦協定の期限は切れているのだ。今ここで平和が来なければ、我が国はもう戦えん!
エルゾに焼け野原になった首都を奪われて終わりだ!」
ニャーンが噛み付いてくるまで、エルゾ、バビルの両国にいいようにやられていたのを忘れたか?
もう休戦協定の期限は切れているのだ。今ここで平和が来なければ、我が国はもう戦えん!
エルゾに焼け野原になった首都を奪われて終わりだ!」
「我らウィンダーはまだまだ戦えるが、確かに君達2国はそろそろ限界であろうな。
仕方あるまい。 鳥どもとも協議が必要となるか……」
仕方あるまい。 鳥どもとも協議が必要となるか……」
残った4惑星系をエキニャン統合機構として自治独立を認める、と。
この案で行きたいと思いますが」
この案で行きたいと思いますが」
「随分と広大な領域を取ってくれるではないか、バビルよ」
「さて、ケンジョダンの制圧などと簡単に言ってくれますが……
あの狂人どもを倒したのは、ニャーンと我らバビルの力であった事を忘れないで頂きたい所です」
(くっ…… これ以上戦えんのは我らフスコも同じ……
弱者に発言権は無い、か……)
「エキニャンを倒したのはウィンダー軍だ。その我々にうまみが無さすぎるとは思わんかね?」
「正直ニ言エ。ドコガ欲シイノダ?」
「当然、ワームホールの庭先、銀河北東方面だ」
(第一文明の星、ですか)
「あくまで、戦勝国は我らウィンダー。
そして、我が盾となって苦しみぬいた同盟皆の勝利なのだからな」
そして、我が盾となって苦しみぬいた同盟皆の勝利なのだからな」
「やれやれ、また堂々巡りですか」
「早ク、結論ヲ出セ」
各国は戦後の星系分割案で争い続け、結局それが新しい火種となって、戦争を再開。
この分では「銀河の危機」を乗り越える事は難しいだろう。
この分では「銀河の危機」を乗り越える事は難しいだろう。
やれやれ、どこで間違ったのか、私は。
反省会がてら、我が帝国がいかにして「行き詰まった」か、掻い摘んで語っておくとしよう。
ケンジョダン討伐。
ここまでは順調。
ここまでは順調。
いや、順調だと思いこんでいたに過ぎない。
実際には、浄化政策の反動で、内政はズタボロ。
国土が広大すぎ、ロボットの生産では粛清の穴埋めには程遠かった。
実際には、浄化政策の反動で、内政はズタボロ。
国土が広大すぎ、ロボットの生産では粛清の穴埋めには程遠かった。
やはり、人は力。
人口をごっそりと処分するこの方法では、他国に遅れを取るのは当然の事であった。
勝ち続けていたが故に、そこを甘く見ていたのが、第一の敗因であろう。
人口をごっそりと処分するこの方法では、他国に遅れを取るのは当然の事であった。
勝ち続けていたが故に、そこを甘く見ていたのが、第一の敗因であろう。
早まった。
帝国がいかに無理を重ねているかも分からず、次も勝てると踏んでしまった。
挟み撃ちが出来るとタカをくくって、お気楽に宣戦布告。
これが第二の敗因。
これが第二の敗因。
艦隊の移動、内政の安定化で手間取り、好機を逸してしまったのが痛い。
タフさとコストを優先し、鈍足の巡洋艦を設計していたのも影響しているだろう。
タフさとコストを優先し、鈍足の巡洋艦を設計していたのも影響しているだろう。
その後の戦闘を振り替えってみよう。
敵7500艦隊はこちらに追いつかれると見るや、咄嗟に付近のワームホールを使って撤退。
これ幸いと、味方と合流して敵11000艦隊との決戦に臨もうとしたが、こちららも敵の残した占領衛星を破壊しつつの進行で、歩みが遅い。
ギリギリの所で間に合わなかった。
敵11000艦隊は、こちらの5000艦隊と8000艦隊との連戦という形になる。
常日頃やっている各個撃破を、敵にやられた形だ。
これ幸いと、味方と合流して敵11000艦隊との決戦に臨もうとしたが、こちららも敵の残した占領衛星を破壊しつつの進行で、歩みが遅い。
ギリギリの所で間に合わなかった。
敵11000艦隊は、こちらの5000艦隊と8000艦隊との連戦という形になる。
常日頃やっている各個撃破を、敵にやられた形だ。
まず6000(道すがら増強)艦隊が大した被害も与えられずに敗退。
そして、敵にバリア回復の時間を与えてしまった後、こちらの主力9500(こちらも増強)艦隊が続けて敗退。
やっとの思いで再建し、敵主力を仕留めに掛かった艦隊が返り討ちにあった。
敵の被害も思ったほど大きくない。
まさか、技術力の差がここまで開いていたとは。
敵の被害も思ったほど大きくない。
まさか、技術力の差がここまで開いていたとは。
いや、もしかすると艦隊戦におけるコルベットの役割を甘くみていたか……?
それでも、まだ戦えた。
ボロボロになった艦隊に量産艦を加え、敵の殴り込み艦隊は撃破した。
いいように奪われ続けた自領も、ほぼ全て奪還した。
レギンチュ本国制圧+自領の回復。
ここで和平できていれば、まだ私も生きていられただろう。
だが、ここでようやく必要な戦勝点の六割。
そう、ここ最近見ていた「広大マラソン(初期)」の情報は古い。
現行の宇宙では色々と違ってきている。
現行の宇宙では色々と違ってきている。
いくら敵地の衛星を破壊して回っても戦勝点にはほとんど貢献しない。
フスコの首都セクターの星系基地を壊し続けても、レギンチュ首都セクターの全惑星を降下・制圧しても、ほんの僅かしか戦勝判定が動かなかった。
フスコの首都セクターの星系基地を壊し続けても、レギンチュ首都セクターの全惑星を降下・制圧しても、ほんの僅かしか戦勝判定が動かなかった。
これは、大きな誤算だった。
第三の敗因と言える。
第三の敗因と言える。
和平が遠い。
とても遠い。
むしろ、敵地を占領した事で、敵は戦いをやめられる状況ではなくなった。
停戦可能になるまで、あとどれだけ掛かるのか……
停戦可能になるまで、あとどれだけ掛かるのか……
国境外縁から、ワームホールから、体勢を建て直した敵艦隊が次々姿を現す。
南で、西で、あちらこちらで、いいように星系が奪われていく。
南で、西で、あちらこちらで、いいように星系が奪われていく。
敵は帝国本土まであと僅かに迫る。
広い自領に引き込んで反撃までの時間稼ぎをする「ニャーンの引き撃ち」も、もう不可能。
見せかけだけの大国エキニャンが、一国で四国を相手に戦うのは、流石に分が悪すぎたのだ。
見せかけだけの大国エキニャンが、一国で四国を相手に戦うのは、流石に分が悪すぎたのだ。
必死に艦艇をまとめあげ、奪われた星系を取り返した。
巧みな操艦で敵を翻弄、戦わずして足止めをした。
レギンチュの惑星全てを降下兵で制圧した。
出来る事は、可能な限りやった。
乏しい戦力で、なんとか自国星系の大半を取り返す所まで持ち直した。
こちらの戦争疲労はとっくに限界突破。
しかし、停戦はまだまだ通らない。
疲労から、指揮を誤る。
延々と敵地を駆け回っていた漁夫の利失敗艦隊が、ついに敵に追いつかれる。
敵主力を足止めしていた艦隊が、敵に振り切られ、本国方面への通過を許してしまう。
そして、敵主力艦隊に最後の決戦を挑んだ艦隊が敗れる。
やっとの思いで持ち直した戦線が、崩壊。
さらに、続いて姿を現す13000の敵艦隊。
国力にはまだ僅かながら余力がある。
仮に、ここからなんとか再び持ち直し、ほどほどの形で停戦できたとしよう。
それで、この先どうなる?
浄化政策でガタガタになった国土。
技術は遅れに遅れている。
敵は戦艦も投入し始め、艦隊戦力に決定的な差が付いた。
技術は遅れに遅れている。
敵は戦艦も投入し始め、艦隊戦力に決定的な差が付いた。
生産能力の方も、鉱石産出量の力で解決するのも限度がある。
保有艦艇が壊滅し、合金生産量は致命的なまでに足りない。
保有艦艇が壊滅し、合金生産量は致命的なまでに足りない。
残り150年では…… 当初の目的「完全浄化」の達成は不可能だ。
このまま、銀河列強に囲まれ、衰退し続けるだけの虚しい抵抗を続けて、どうなる?
私の天命は、もう果たせない……
そうして私の心が折れた瞬間、「第二の生」が終わった。
部下による暗殺か、天が我が魂を見放したためか、それは分からない。
私の魂は借り物の肉体を離れ、こうして現世から消えつつある。
敗北。
惨めな敗北だ。
ただの制覇戦争であれば勝てた、という自負がある。
だが、「全種族の浄化」…… これが、身の丈に合わない難業だったか。
だが、「全種族の浄化」…… これが、身の丈に合わない難業だったか。
未来において、復讐を誓った敵と再び相まみえる事が出来たのか、それすら見届けられず、心残りと口惜しさばかりが残る結果に終わってしまった。
せめて、この失敗の記録が、いつかどこかで誰かの役に立つと良いのだが……
疲れた、な……
そろそろ私の思念も消え失せる。
「私」は退場し、そろそろ筆者にこの場を返すとしよう。
無念…… だ……
と言うワケで
実績「エイリアンを追い出せ」
(自種族以外の全知的生命体を銀河から抹消する)
(自種族以外の全知的生命体を銀河から抹消する)
チャレンジ 失敗
浄化、むずっっっ!!
浄化を開始した途端、恐ろしい勢いで強烈なペナルティがついて、どの国とも外交不可能。
連邦が組めないため、連邦艦隊を持った敵と一国で戦うのは厳しい!
連邦が組めないため、連邦艦隊を持った敵と一国で戦うのは厳しい!
途中まではいいかんじだったから、やっぱり早期の浄化が運命の分かれ目だったんでしょうね。
自分の種族しか使わないとなると、居住適正の問題も立ちはだかります。
自種族を遺伝子改良したり、テラフォームしたりで、色んな惑星に住めるようにしてからでないと、行き詰まりますね。
自種族を遺伝子改良したり、テラフォームしたりで、色んな惑星に住めるようにしてからでないと、行き詰まりますね。
と言うか、もうプレイ年数を引き伸ばして、銀河の危機が終わった後に浄化開始した方が手っ取り早いのではないでしょうか。
DLCを入れてコロッサスで惑星粉砕プレイしないと難しい実績なのかもしれない。
せめて難易度は上げるべきではなかった……
目標設定がちょっと高すぎでしたね……
DLCを入れてコロッサスで惑星粉砕プレイしないと難しい実績なのかもしれない。
せめて難易度は上げるべきではなかった……
目標設定がちょっと高すぎでしたね……
この実績を狙うなら、いっそMAP極小、文明数2、とかでやり……
ました。
実績「エイリアンを追い出せ」 達成
MAP極小 難易度大佐 発展AIと没落なし 敵国数1
どうすれば全異星人を抹殺し尽くす事が出来るのか、システムを学びながらの二度目の挑戦でしたが、クリア前の全殺しはできませんでした。
そのため、仕方なく銀河の危機が来る前に……と2426年に勝利を取った上で、ゲームをそのまま延長。
最後に残った異星人の星をラストエイリアンと名付けて浄化を待ち、2436年に浄化完了。
色々と学ぶ所は多かったけれど、盛り上がらないスピードゲームで第五宇宙は終わったのでありました。
なんというお寒い結末……
~~ 完 ~~
あ、やってて分かりにくかった点なんかを後で一回補足記事にでもしておこうかと思います。