気刊くろみつタイムス

主にゲームプレイ日記。過去記事一気読みは「目次」からどうぞ! ※他ブログからのインポート引っ越し時に改行崩れ&画像消滅が発生しています。

#ステラリス 第四宇宙 1

私が最後に記憶しているのは……
炎、そして、死。
空が割け、眩い光条が地を割き、大気を焼いた。
その一撃で死ねた者は幸運だったろう。
あの、焼かれた大気の…… 星が燃える空気を吸わずに済んだのだから。
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全てが灰燼に帰す中で、最後まで必死にデータを収集し続けた事に、何の意味も無かった。
ただ、死の瞬間、「そうしたくなった」というだけの事で、その記録が誰に届く事も無いだろうと分かっていた。
それでも、大気すら死んで行く中、私達は観測塔で仕事を続けた。
大地が割け、都市が爆ぜ、家々が吹き飛び、人々の肉体が蒸発する様を、淡々と記録し続けた。
誰が何をしていたのかもハッキリとしない。
来るはずのない船を呼ぶ者、地下へ潜ろうとする者、空に両手を拡げて叫び出す者……
そんな中で、私達星系観測班は、閑職と侮られ続けた我々は、最後まで仕事を続けた。
だから、何やら上司が口論しているのを背中に聞いてはいたが、そこに何が持ち込まれていたのかは分からない。
皮膚が焼け始め、センサーが死んでいく中、この分なら思ったよりは苦しむ時間は短くて済みそうだな、と、そう達観した。
そのまま観測機器は全て停止し…… そこで初めて空を見上げた。
異様な、黄色と白の発光する渦が、空を覆い尽くしていた。
何本もの光の柱が天から地へと降り注いでいる。
あれが、アンビドゥンの砲撃か。
直接攻撃を受けていないこの山頂の観測塔ですら、肺を焼かれて呼吸も困難な状態。
もう、星自体が持つまい。
人も獣も植物も、生きとし生けるもの全てが死滅する。
それが現実。
これが、現実。
これが現実か。
口の端がいびつに歪む。
笑うしかない有様だと、苦笑したかったのだが、顔が麻痺したように動かない。
全身の毛が焦げてチリチリと丸まっていく。
もう目を開けていられない。
ここまでか。
最後まで、立ったままその時を迎えようと、胸を張り、顔を上げ、天を睨む。
何の意味もない、最後の抵抗。
屈するものかという、最期の意思。
その最後の瞬間、倒れかけた私の体を誰かの手が支えた。
引きずられるようにして、短い距離を移動した。
そして、彼? 彼女? の手で、何かに押し込まれ、そのまま意識を失った。

それが何だったのか、今ではもう知る術が無い。
ただ、薄れ行く意識のまま、宇宙を見た事だけは覚えている。
そして、真っ暗な……
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光を飲み込むような、漆黒の球体。
そして、次に意識を取り戻した時……
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私は、エキニャン軍の将校として目覚めた。
武力による惑星統一を成し遂げ、沸き返る帝国。
平和主義を掲げた故郷とはまるで異なる、野蛮で、品性に欠ける馬鹿騒ぎ。
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抵抗勢力は掃討され、血の粛清によって異分子を徹底的に排除する、狂気の沙汰。
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ああ、そうだ。
外交部の資料で見た覚えがある。
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パカリ人の有する次元ポータルで観測された、平行世界の記録。

これが、そうなのか。
受容と平和を掲げた「統合機構」とは真逆な、排他と軍拡を掲げた「帝国」。
我が故郷を焼いた者達が現れたのも、種は異なるが、確かに次元ポータルからだった。
私は、平行次元…… 国家が反転したIFの世界にでも流れ着いてしまったとでも言うのか?
この世界で目覚める前、私のこの体は艦隊中将として活躍していたと言う。
それが、どのような数奇な運命の為した事かは分からないが……
これは、惨劇の記憶を持つ私に与えられた、使命のようにも思える。
宇宙暦2200年。
私は300年近い時を遡り、今はなき故郷エキニャンの上で、二度目の生を与えられた。
絶大な軍功を上げたらしい私は、僅かばかりの未来の知識を武器に、更に多くの偉業を成し、ついに帝国の玉座に就いた。
一刻も早く、あの星々の海に我が種族を送り出さねばならない。
あの時、我々には力が足りなかった。
学者バカとあざ笑われていたパカリの艦隊が、あの異次元の艦隊を完全撃破する映像を見た。
その後すぐに物量で押しつぶされてはいたが、確かに、あの銀河には敵と戦える力が存在したのだ。
我々には力が無かった。
いや、戦う意思が、敵と戦い、敵を殺す勇気が無かった。
だから、本来銀河が持っていたはずの力を、我々は手に出来なかった。
今度は……
今度は、躊躇わない。
我々エキニャン人は、理想主義を掲げたまま踏み潰されるような、愚かで貧弱な存在ではない。
いいように蛮族に振り回され、持つべき力を奪われたままだった、あの惰弱な前世とは違う。
今度は、違う。
戦闘力の高い頑健な肉体、激しい労働にも耐える屈強な精神。
何より、異分子を排除し、殺戮を躊躇うことのない、鋼の理性。
銀河に虚弱な異分子は必要ないという、燃えるような誇りを胸に、私は今日この日、銀河に一歩を踏み出す。
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エキニャン帝国に栄光あれ。
そして、
異星人に死を。
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統治:君主制
志向:排他 + 狂的軍国
国是:熱狂的国家主義 + 採掘ギルド
特性:大陸 勤勉 強健 愚鈍
銀河サイズ:中
難易度:大佐
発展したAI:なし
没落帝国:なし
目標:実績「エイリアンを追い出せ」の取得